(仮訳)シダに生息する、属間の中間的な性質を示す新種Micropeziza filicinaおよびMicropeziza属の属概念の修正
Helleman. S., et al., 2013. Micropeziza filicina sp. nov. (Helotiales), a fern inhabiting species of intermediate generic position, with an emendation of the genus Micropeziza Fuckel. Ascomycete.org. Available at: http://www.ascomycete.org/en-us/journal.aspx [Accessed March 25, 2014].
【R3-00537】2014/03/25投稿

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3行まとめ

ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州でセイヨウメシダの葉軸に発生した菌を、Micropeziza filicinaとして新種記載した。
形態の類似性に基づき、Micropeziza属にCalloriellaおよびCrustomollisia属を合併させる措置を取った。
また、Allophylaria soederholmiiMicropeziza umbrinellaのシノニムとした。
Germany, Nordrhein-Westfalen, Brilon, Warstein, Lörmecketal

(新種)

Micropeziza filicina Helleman, U. Lindemann & Yeates
語源…シダの
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【よく似た種との区別】
Micropeziza umbrinella
子嚢胞子に小型~大型の油滴を含む
本種と異なりシダの葉軸ではなく草本の茎に発生する
本種と異なり子嚢の頂部がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢が鉤状突起ではなく単純隔壁から生じる
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が側面と縁部ではなく縁部に限られる
Micropeziza mollisioides
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
外皮層の側面および縁部が褐色の付着物に覆われる
本種と異なりシダの葉軸ではなくコナラ属の葉に発生する
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子に中型~大型の油滴を含まず、微小な油滴のみを含む
Micropeziza cornea
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
子嚢胞子に小型の油滴を多数含み、中型~大型の油滴も含む
外皮層の側面および縁部が褐色の付着物に覆われる
本種と異なりシダの葉軸ではなく単子葉植物の稈および葉に発生する
本種より子嚢胞子が長い

(新組み合わせ)

Micropeziza umbrinella (Desm.) Baral, Helleman & U. Lindemann
旧名:Calloriella umbrinella (Desm.) Höhn.(基礎異名はPeziza umbrinella Desm.)
Allophylaria soederholmii Svrčekを本種のシノニムとした。
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【よく似た種との区別】
Micropeziza filicina
子嚢胞子に小型~大型の油滴を含む
本種と異なり草本の茎ではなくシダの葉軸に発生する
本種と異なり子嚢の頂部が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり子嚢が単純隔壁ではなく鉤状突起から生じる
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が縁部に限られず、側面と縁部に見られる
Micropeziza mollisioides
本種と異なり草本の茎ではなくコナラ属の葉に発生する
本種と異なり子嚢の頂部が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり子嚢が単純隔壁ではなく鉤状突起から生じる
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子に微小な油滴しか含まない
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が縁部に限られず、側面と縁部に見られる
Micropeziza cornea
本種と異なり子嚢の頂部が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり子嚢が単純隔壁ではなく鉤状突起から生じる
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が縁部に限られず、側面と縁部に見られる

(新組み合わせ)

Micropeziza mollisioides (Höhn.) Baral, Helleman & U. Lindemann
旧名:Crustomollisia roburnea (Velen.) SvrčekおよびOrbilia mollisioides Höhn.(基礎異名は後者)
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【よく似た種との区別】
Micropeziza castanea
コナラ属樹木の葉に発生する
本種と異なりヨーロッパではなく米国に分布する
本種と異なり生葉に発生することがある
本種より子嚢が短い
本種より子嚢胞子の幅がずっと広い
本種と子嚢胞子の油滴の形状やサイズが異なる可能性がある
Micropeziza filicina
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
外皮層の側面および縁部が褐色の付着物に覆われる
本種と異なりコナラ属の葉ではなくシダの葉軸に発生する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子に微小な油滴だけでなく中型~大型の油滴も含む
Micropeziza umbrinella
本種と異なりコナラ属の葉ではなく草本の茎に発生する
本種と異なり子嚢の頂部がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢が鉤状突起ではなく単純隔壁から生じる
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子に微小な油滴だけでなく大型の油滴も含む
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が側面と縁部ではなく縁部に限られる
Micropeziza cornea
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
本種と異なりコナラ属樹木の葉ではなく単子葉植物の稈および葉に発生する
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子に微小な油滴のみだけでなく中型~大型の油滴も含む

(新組み合わせ)

Micropeziza castanea (Sacc. & Ellis) Baral & Guy Garcia
旧名:Calycellina castanea (Sacc. & Ellis) Kuntze
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【よく似た種との区別】
Micropeziza mollisioides
コナラ属樹木の葉に発生する
本種と異なり米国ではなくヨーロッパに分布する
本種と異なり生葉に発生することがない
本種より子嚢が長い
本種より子嚢胞子の幅がずっと狭い
本種と子嚢胞子の油滴の形状やサイズが異なる可能性がある

(その他掲載種)

Micropeziza cornea (Berk. & Broome) Nannf.
Micropeziza karsteniiおよびM. poaeが本種と同種である可能性を示唆した。
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【よく似た種との区別】
Micropeziza filicina
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
子嚢胞子に小型の油滴を多数含み、中型~大型の油滴も含む
外皮層の側面および縁部が褐色の付着物に覆われる
本種と異なり単子葉植物の稈および葉ではなくシダの葉軸に発生する
本種より子嚢胞子が短い
Micropeziza umbrinella
本種と異なり子嚢の頂部がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢が鉤状突起ではなく単純隔壁から生じる
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり外皮層に見られる褐色の粒状付着物が側面と縁部ではなく縁部に限られる
Micropeziza mollisioides
子嚢にアミロイドのアピカルリングを持つ
子嚢が鉤状突起から生じる
本種と異なり単子葉植物の稈および葉ではなくコナラ属樹木の葉に発生する
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子に中型~大型の油滴を含まず、微小な油滴のみを含む