(仮訳)材生息性Hyphoderma属3新種の分子系統および分類学的解析
Yang, Y. et al. 2023. Molecular Systematics and Taxonomic Analyses of Three New Wood-Inhabiting Fungi of Hyphoderma (Hyphodermataceae, Basidiomycota). Journal of Fungi. Available at: https://doi.org/10.3390/jof9111044 [Accessed October 30, 2023] 【R3-11107】2023/10/30投稿

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3行まとめ

中国雲南省からHyphoderma niveomarginatumH. sordidum、およびH. weishanenseの3新種を記載した。
H. niveomarginatumは子実層面が平滑で亀裂を生じ、担子胞子が楕円形でシスチジアが数珠状であること、H. sordidumは子実層面が平滑で縁部が長縁毛状、担子胞子が楕円形でシスチジアが管状であることなどで特徴づけられた。
H. weishanenseは子実体が膜質、子実層面が黄褐色で担子胞子が広楕円形であることなどで特徴づけられた。
中国雲南省臨滄市雲県独木村

(新種)

Hyphoderma niveomarginatum Y. Yang & C.L. Zhao
語源…白い縁の(子実体表面の色から)
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【よく似た種との区別】
Hyphoderma litschaueri(ウシゲシロコウヤクタケ)
シスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が類円筒形
本種よりシスチジアのサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma malenconii
シスチジアが数珠状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が類円筒形
本種と異なり樹枝状糸状体を有する
Hyphoderma membranaceum
シスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が瘤状
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma moniliforme
シスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が膜質
本種よりシスチジアのサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma tropicum
シスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が膜質
本種より担子器のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma floccosum
子実体が角質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が穀粉状
本種と異なりシスチジアに有隔と管状の2型がある
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma mopanshanense
子実体が角質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が小孔状
本種より生殖菌糸の幅が広い
本種と異なり生殖菌糸が厚壁
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma sinense
子実体が角質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなくソーセージ形~円筒形
本種と異なりシスチジアに有結晶と数珠状の2型がある
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma transiens(ウスカワコメバタケ)
子実体が角質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層托が歯牙状
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく円筒形
本種よりシスチジアのサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省曲靖市沾益県岩竹村

(新種)

Hyphoderma sordidum Y. Yang & C.L. Zhao
語源…汚い(子実層面の色から)
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【よく似た種との区別】
Hyphoderma anthracophilum
担子胞子が楕円形
本種と異なり子実層托が亀裂状
本種より担子胞子のサイズが大きい
Hyphoderma cremeoalbum
担子胞子が楕円形
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma multicystidium
担子胞子が楕円形
本種と異なり子実層面が網目状~綿毛状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より生殖菌糸の幅が広い
Hyphoderma obtusiforme
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より生殖菌糸の幅が広い
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma tropicum
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が瘤状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma crystallinum
子実体が膜質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面に散在する瘤状の結晶を伴う
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子がソーセージ形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma marginatum
子実体が膜質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が亀裂状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが円筒形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma membranaceum
子実体が膜質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が亀裂状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアが数珠状
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma moniliforme
子実体が膜質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が亀裂状
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma tenuissimum
子実体が膜質
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が瘤状~微細なグランディニオイドである
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が円筒形
本種よりシスチジアのサイズが大きい
本種と異なりシスチジアが円筒形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省大理市巍山イ族回族自治県青華郷Green Peacock Reserve

(新種)

Hyphoderma weishanense Y. Yang & C.L. Zhao
語源…巍山産の
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【よく似た種との区別】
Hyphoderma floccosum
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が角質
本種と異なり子実層面が穀粉状
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma obtusiforme
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が小孔状
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma puerense
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が綿毛状
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
本種と異なり生殖菌糸が結晶に覆われる
本種と異なり生殖菌糸が厚壁
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma transiens(ウスカワコメバタケ)
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が角質
本種と異なり子実層面が歯牙状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma tropicum
担子胞子が楕円形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が瘤状
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma anthracophilum
シスチジアを欠く
本種と異なり子実層面が淡灰色~イサベル色
本種より担子器のサイズが大きい
Hyphoderma cremeoalbum
シスチジアを欠く
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma fissuratum
シスチジアを欠く
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が角質
本種より担子器のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が円筒形
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyphoderma sibiricum
シスチジアを欠く
本種と異なり子実体が小型不規則形のパッチ状
本種より担子器のサイズが大きい
Hyphoderma tenuissimum
シスチジアを欠く
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される