2018年2月1日 (仮訳)分子系統および形態形質に基づき明らかになったTorula属新種および新規宿主記録 Li, -F. et al., 2017. Molecular taxonomy and morphological characterization reveal new species and new host records of Torula species (Torulaceae, Pleosporales). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/10.1007/s11557-017-1292-2 [Accessed January 31, 2018]. 【R3-04812】2018/1/31投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イタリアおよびタイにおいて草本のリターに生じた菌を検討し、Torula chiangmaiensisなど4新種を記載した。 T. pluriseptataはイタリアにおいてセンニンソウ属植物に、T. chromolaenaeはタイにおいてヒマワリヒヨドリ属植物の枯茎にそれぞれ発生した。 また、T. ficusおよびT. masoniiの新宿主を報告した。 Italy, Forlì-Cesena [FC], Trivella di Predappio (新種) Torula pluriseptata J.F. Li, Phook., Camporesi & K.D. Hyde 語源…多隔壁の(分生子の形態から) 【よく似た種との区別】 Torula hollandica 分生子が鎖生する 分生子が類球形 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が退化的 本種より分生子形成細胞のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成細胞が暗褐色~黒色ではなく褐色 本種と異なり分生子形成細胞が樽形~楕円形ではなく樽形 本種と異なり分生子形成細胞が多出芽型ではなく単出芽型~多出芽型 本種と異なり分生子形成細胞の表面が平滑~微細な小疣状ではなく小疣状 本種より分生子が短い 本種より分生子の幅が広い 本種ほど分生子の形状が細長くない 本種と異なり分生子の隔壁数が3-10ではなく2-4 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chiang Mai, Mae Taeng (Mushroom Research Center) (新種) Torula chiangmaiensis J.F. Li, Phook. & K.D. Hyde 語源…チエンマイ産の 【よく似た種との区別】 Bahusaganda ambrosiae 分生子形成細胞が冠状 分生子が数珠状の細胞からなる 本種と異なり分生子が鎖生しない 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子の隔壁数が4-12ではなく6-15 Thailand, Chiang Mai, Mae Taeng (Mushroom Research Center) (新種) Torula chromolaenae J.F. Li, Phook., Mapook & K.D. Hyde 語源…ヒマワリヒヨドリ属の 【よく似た種との区別】 Torula mackenziei タイに分布する 分化分生子柄を形成する 分生子柄が淡褐色 分生子形成細胞が多出芽型 分生子形成細胞の表面が平滑~微細な小疣状 分生子鎖を形成する 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子の両端が丸い 分生子の隔壁数が2-3 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が退化的なこともある 本種より分生子柄のサイズが小さい 本種より分生子形成細胞の幅が狭い 本種と異なり分生子形成細胞が淡褐色~褐色で頂部が淡色なのではなく暗褐色~黒色 本種と異なり分生子が淡褐色~褐色でしばしば頂部が淡色なのではなく淡褐色~帯灰褐色でしばしば頂部が淡色 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chiang Rai, Doi Mae Salong (新種) Torula mackenziei J.F. Li, Phookamsak & K.D. Hyde 語源…菌学者のE.H.C. McKenzie博士に献名 【よく似た種との区別】 Torula herbarum nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が退化的 本種と異なり分生子柄が淡褐色ではなく褐色 本種より分生子形成細胞のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成細胞が暗褐色~黒色ではなく褐色 本種と異なり分生子形成細胞が球形~楕円形ではなく樽形~楕円形 本種と異なり分生子形成細胞が多出芽型ではなく単出芽型~多出芽型 本種と異なり分生子形成細胞の表面が平滑~微細な小疣状ではなく頂部が小疣状 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が淡褐色~帯灰褐色ではなく褐色で頂部が淡褐色 本種と異なり分生子が主に数珠状の細胞からなるのではなく類球形の細胞からなる 本種と異なり分生子の隔壁数が2-3ではなく3-4 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Torula chromolaenae タイに分布する 分化分生子柄を形成する 分生子柄が淡褐色 分生子形成細胞が多出芽型 分生子形成細胞の表面が平滑~微細な小疣状 分生子鎖を形成する 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子の両端が丸い 分生子の隔壁数が2-3 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が退化的なこともあるという特徴を欠く 本種より分生子柄のサイズが大きい 本種より分生子形成細胞の幅が広い 本種と異なり分生子形成細胞が暗褐色~黒色ではなく淡褐色~褐色で頂部が淡色 本種と異なり分生子が淡褐色~帯灰褐色でしばしば頂部が淡色なのではなく淡褐色~褐色でしばしば頂部が淡色 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Torula masonii Crous ※本種の新宿主としてIris germanicaを報告した。 (熱帯域、タイ新産種) Torula ficus Crous ※本種の新宿主としてChromolaena odorataを報告した。 【よく似た種との区別】 Torula herbarum 分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が退化的 本種と異なり分生子柄が淡褐色~褐色ではなく褐色 本種と異なり分生子形成細胞が暗褐色~黒色ではなく褐色 本種と異なり分生子形成細胞が楕円形~冠状ではなく樽形~楕円形 本種と異なり分生子形成細胞が多出芽型ではなく単出芽型~多出芽型 本種より分生子が長い 本種と異なり分生子が淡褐色~帯灰褐色ではなく褐色で頂部が淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁数が2-4ではなく3-4 nrLSU+nrSSU+EF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される