2023年8月19日 （仮訳）目に見える以上のものがある – オーストラリアにおいて草本に生じたべと病菌の予期せぬ多様性 Ryley, MJ. et al. 2022. More than meets the eye – unexpected diversity in downy mildews (Oomycetes) on grasses in Australia. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-021-01750-4 [Accessed August 19, 2023] 【R3-10892】2023/8/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ オーストラリアから草本を宿主とするべと病菌11新種を記載した。 オーストラリアでは従来イネ科4属において9種のべと病菌しか知られていなかったが、実際にはさらなる多様性があることが明らかになった。 ウシクサ属、Sehima属植物などから初となるべと病菌を報告した。 Australia, Queensland, Georgetown （新種） Baobabopsis marneyi R.G. Shivas, M.J. Ryley & Y.P. Tan 語源…オーストラリアの微生物学者、Thomas Steven Marney氏に献名 【よく似た種との区別】 Baobabopsis donbarrettii オーストラリアに分布する 造卵器表面が瘤状 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Baobabopsis enneapogonis オーストラリアに分布する 造卵器表面が瘤状 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, New South Wales, Gunnedah （新種） Eraphthora drenthii M.J. Ryley, Y.P. Tan & R.G. Shivas 語源…Andre Drenth氏に献名 【よく似た種との区別】 Eraphthora butleri 同じスズメガヤ属植物を宿主とする 本種と異なりオーストラリアおよびイタリアではなくマラウイなどに分布する 本種と異なり花序に奇形を引き起こすのではなく葉に”fraying”を引き起こす 本種より卵胞子のサイズがかなり小さい 本種より卵胞子が薄壁 Eraphthora occultata オーストラリアに分布する 同じスズメガヤ属植物を宿主とする 宿主の花序に奇形を引き起こす 形態的に類似している cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイタリアにおける分布が知られていない cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, New South Wales, Warren （新種） Eraphthora occultata Y.P. Tan, R.G. Shivas & M.J. Ryley 語源…隠れた（Eraphthora drenthiiに形態が類似することから） 【よく似た種との区別】 Eraphthora drenthii オーストラリアに分布する 同じスズメガヤ属植物を宿主とする 宿主の花序に奇形を引き起こす 形態的に類似している cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイタリアにおける分布が知られている cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, Queensland, 9 km SW of Mareeba （新種） Peronosclerospora aristidae J. Kruse, M.J. Ryley, Y.P. Tan, Thines & R.G. Shivas 語源…マツバシバ属の Australia, Queensland, Lizard Island （新種） Peronosclerospora boughtoniae M.J. Ryley, Y.P. Tan & R.G. Shivas 語源…タイプ標本の採集者であるシニアチューターおよび植物学者のValerie H. Boughton氏に献名 【よく似た種との区別】 Peronosclerospora maydis 同じSorghum plumosumを宿主とする cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトウモロコシが宿主として知られている 本種より卵胞子のサイズが大きい cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Peronosclerospora mactaggartii オーストラリアに分布する 同じモロコシ属植物を宿主とする 卵胞子のサイズが類似している cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, Queensland, 40 km E of Croydon （新種） Peronosclerospora ischaemi M.J. Ryley, Y.P. Tan, & R.G. Shivas Australia, Northern Territory, Wagait Beach （新種） Peronosclerospora jamesiae R.G. Shivas, Y.P. Tan & M.J. Ryley 語源…オーストラリアの植物病理学者でタイプ標本の採集者であるRebecca S. James氏に献名 Australia, Northern Territory, Dorat Rd, Robin Falls （新種） Peronosclerospora mactaggartii R.G. Shivas, M.J. Ryley & Y.P. Tan 語源…オーストラリアの菌学者、Alistair Ross McTaggart氏に献名 【よく似た種との区別】 Peronosclerospora boughtoniae オーストラリアに分布する 同じモロコシ属植物を宿主とする 卵胞子のサイズが類似している cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 cox2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Australia, New South Wales, Narromine （新種） Peronosclerospora panici R.G. Shivas, M.J. Ryley & Y.P. Tan 語源…キビ属の Australia, Queensland, Mareeba Wetlands, 17 km N Mareeba （新種） Peronosclerospora schizachyrii R.G. Shivas, M.J. Ryley & Y.P. Tan 語源…ウシクサ属の Australia, Northern Territory, Arnhem Highway, Jabiru （新種） Peronosclerospora sehimatis M.J. Ryley, Y.P. Tan & R.G. Shivas 語源…Sehima属の