2014年7月19日 (仮訳)形態形質および分子データにより中国南部産のFomitopsis属の新種が明らかになった Han, M-L. & Cui, B-K., 2014. Morphological characters and molecular data reveal a new species of Fomitopsis (Polyporales) from southern China. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354014000539 [Accessed July 18, 2014]. 【R3-00918】2014/07/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国南部で採集された褐色腐朽菌について形態学的検討および分子系統解析を行い、Fomitopsis subfeeiとして新種記載した。 本種は裸子植物に発生し、多年生で半背着生~傘状、傘表面に同心円状の溝線を持ち、孔口面が帯桃褐色~帯紫褐色であることなどで特徴づけられた。 顕微鏡的には担子胞子が小型の楕円形~長楕円形で、紡錘形のシスチジオールを持つことなどで特徴づけられた。 中国四川省都江堰市青城山 (新種) Fomitopsis subfeei B.K. Cui & M.L. Han 語源…Fomitopsis feeiに似た 【よく似た種との区別】 Fomitopsis rosea(バライロサルノコシカケ) 中国に分布する 孔口面がばら色~紫色を帯びる 担子胞子が直線状~僅かにしか屈曲しない ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じFomitopsis roseaクレードに含まれる) 本種と異なり亜寒帯林に分布する 本種と異なり傘が黄褐色~肉桂褐色ではなく帯褐黒色 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子が長く、5 μmを超える 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形で僅かに屈曲するのではなく僅かに卵形~類円筒形 本種と異なりシスチジオールを欠く ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis feei 孔口のサイズの範囲が重なる 本種と異なり中国に分布しない 本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生または多年生 本種と異なり子実体が半球形~不規則形ではなく半球形 本種と異なり子実体が扁平、三角形、不規則形ではなくほとんどの場合扁平 本種と異なり傘が黄褐色~肉桂褐色ではなく淡褐色~帯黒褐色 本種と異なり若い子実体が淡いばら褐色 本種と異なり傘表面が粗面または顕著な溝状ではなく平滑~淡い溝状 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 本種と異なり孔口面が桃色・帯褐紫色・帯桃褐色・帯紫褐色ではなくばら色~ばら褐色 本種より担子胞子が長く、5 μmを超える 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形で僅かに屈曲するのではなく長楕円形~短円筒形 本種と異なりシスチジオールを欠く Fomitopsis rubida 形態的に類似している 本種と異なり中国に分布しない 本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生 本種と異なり傘が半円形~不規則形ではなく半円形~へら形 本種と異なり子実体が扁平、三角形、不規則形ではなく扁平 本種と異なり時にやや柄を持つ 本種と異なり傘が黄褐色~肉桂褐色ではなく帯桃黄褐色~帯桃褐色 本種と異なり傘表面が粗面または顕著な溝状ではなく平滑~僅かに溝状 本種と異なり若い子実体が桃色 本種と異なり孔口面が桃色・帯褐紫色・帯桃褐色・帯紫褐色ではなく類白色・淡桃色・帯桃褐色・淡肉桂色 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なりシスチジオールを欠く Fomitopsis incarnatus ※論文中では”Fomitopsis incarnata“と表記されている 中国に分布する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じFomitopsis roseaクレードに含まれる) 孔口面がばら色~紫色を帯びる 本種と異なり傘が黄褐色~肉桂褐色ではなく鼠灰色 本種と異なり担子胞子が僅かに屈曲するのではなく顕著に屈曲する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis cajanderi(ケニクアミタケ) 中国に分布する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じFomitopsis roseaクレードに含まれる) 孔口面がばら色~紫色を帯びる 本種と異なり傘が黄褐色~肉桂褐色ではなく帯桃褐色・灰色・帯黒色 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形で僅かに屈曲するのではなく顕著なソーセージ形 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis carnea 中国に分布する 孔口面がばら色~紫色を帯びる ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じFomitopsis roseaクレードに含まれる) 本種より担子胞子が長く、5 μmを超える 本種と異なりシスチジオールを欠く ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (中国新産種) Fomitopsis incarnatus K.M. Kim, J.S. Lee & H.S. Jung ※論文中では”Fomitopsis incarnata“と表記されている 【よく似た種との区別】 Fomitopsis subfeei 中国に分布する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じFomitopsis roseaクレードに含まれる) 孔口面がばら色~紫色を帯びる 本種と異なり傘が鼠灰色ではなく黄褐色~肉桂褐色 本種と異なり担子胞子が顕著に屈曲するのではなく僅か屈曲する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Fomitopsis rubida (Berk.) A. Roy & A.B. De 【よく似た種との区別】 Fomitopsis subfeei 形態的に類似している 本種と異なり子実体が一年生ではなく多年生 本種と異なり傘が半円形~へら形ではなく半円形~不規則形 本種と異なり子実体が扁平ではなく扁平、三角形、不規則形 本種と異なり時にやや柄を持つことがない 本種と異なり傘が帯桃黄褐色~帯桃褐色ではなく黄褐色~肉桂褐色 本種と異なり傘表面が平滑~僅かに溝状ではなく粗面または顕著な溝状 本種と異なり若い子実体が桃色を帯びない 本種と異なり孔口面が類白色・淡桃色・帯桃褐色・淡肉桂色ではなく桃色・帯褐紫色・帯桃褐色・帯紫褐色 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なりシスチジオールを持つ