(仮訳)インド産のTrachyspermi節に含まれるシンネマ形成性の新種、Talaromyces amyrossmaniaeの形態および複数遺伝子に基づく系統解析
Rajeshkumar, KC. et al., 2019. Morphology and multigene phylogeny of Talaromyces amyrossmaniae, a new synnematous species belonging to the section Trachyspermi from India. MycoKeys. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6361871/ [Accessed March 23, 2019] 【R3-06062】2019/3/23投稿

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3行まとめ

インドにおいてTerminalia bellericaの果実およびリターから分離された菌を検討し、Talaromyces amyrossmaniaeとして新種記載した。
本種は天然基質上では鮮橙赤色~橙赤色の柄と帯灰緑色の頭部を有するシンネマを形成し、Trachyspermi節の種としては有限生長のシンネマを形成する初の種となった。
本種は分生子柄が典型的には二輪生でフィアライドが針状、分生子表面が平滑または僅かに粗面であり、暗橙色~赤色の色素を産生することなどで特徴づけられた。
India, Maharashtra, Mahabaleshwar, Lingmala falls

(新種)

Talaromyces amyrossmaniae Rajeshkumar, Yilmaz & Seifert
語源…Amy Y. Rossman博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Talaromyces aerius
分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有する
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく室内の空中などから分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces albobiverticillius
分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有する
分生子の表面性状が平滑~微細な粗面
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく中国、台湾などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく広葉樹の腐朽葉や空中などから分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく球形~類球形
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces assiutensis
インドに分布する
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりエジプトにおける分布が知られている
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌やワタ属植物などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく単輪生~二輪生
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく卵状~楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces atroroseus
分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有する
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく南アフリカ、デンマークなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなくハウスダスト、ネズミの糞などから分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく微細な粗面~粗面
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces austrocalifornicus
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく類球形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces brasiliensis
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくブラジルなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく蜂蜜などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく球形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく微細な粗面
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces convolutus
ITS、BenA、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくネパールなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく単輪生~二輪生
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenARPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces diversus
分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有する
分生子の表面性状が平滑~微細な粗面
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなくなめし革、ハウスダストなどから分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく類球形~楕円形
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces erythromellis
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生で対称形の次端部の枝を有する
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく類球形~楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces heiheensis
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく腐朽材などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生で次端部に枝を有し、少数が四輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく類球形~楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces minioluteus
果実から分離される
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国、スペインなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなくトウモロコシなどから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces minnesotensis
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなくヒトの耳などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces solicola
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく球形~類球形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく粗面
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces systylus
同じTrachyspermi節に含まれる
シンネマ形成までの時間が長引く
分生子の長さの範囲が重なる
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なりシンネマが有限生長ではなく無限生長
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく球形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく粗面
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces trachyspermus
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国、モロッコなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく単輪生~二輪生
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces ucrainicus
ITS、BenARPB2CaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくドイツなどに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく単輪生~二輪生
本種と異なり分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく卵状~広楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces udagawae
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく日本などに分布する
本種と異なりモモタマナ属植物の果実ではなく土壌などから分離される
本種と異なり分生子柄の形状が二輪生で少数が次端部に枝を有するのではなく二輪生
本種と異なり分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子の形状が球形または類球形ではなく類球形~楕円形
本種と異なり分生子の表面性状が平滑~微細な粗面ではなく平滑
ITS、BenACaM、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
ITS、BenACaMRPB2、ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces calidicanius
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくTalaromyces節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces cecidicola
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces choloroloma
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces coalescens
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces dendriticus
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces duclauxii
本種と異なりTrachyspermi節ではなくTalaromyces節に含まれる
本種と異なりシンネマが有限生長ではなく無限生長
本種と異なりシンネマ形成までの時間が長引くのではなく7日後に生じる
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces flavovirens
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
本種と異なりTrachyspermi節ではなくTalaromyces節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces palmae
シンネマ形成までの時間が長引く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくSubinflati節に含まれる
本種と異なりシンネマが有限生長ではなく無限生長
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces panamensis
シンネマが有限生長
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくTalaromyces節に含まれる
本種と異なりシンネマ形成までの時間が長引くのではなく7日後に生じる
本種よりシンネマの丈が高い
本種と異なりCREA培地における酸産生を示す
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces pittii
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces pseudostromaticus
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
CYA37°Cで生長しない
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA25°Cでの生長が速い
Talaromyces ramulosus
シンネマが有限生長
シンネマ形成までの時間が長引く
CREA培地における酸産生を欠く
本種と異なりTrachyspermi節ではなくPurpurei節に含まれる
本種よりシンネマの丈が高い
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種と異なりCYA37°Cで生長する
本種よりMEA25°Cでの生長が速い