(仮訳)形態および複数遺伝子系統解析により明らかになった中国産Rhytidhysteron属菌の1新種および1新産種
De Silva, NI. et al. 2020. Morphology and multigene phylogeny reveal a new species and a new record of Rhytidhysteron (Dothideomycetes, Ascomycota) from China. Asian Journal of Mycology. Available at: https://asianjournalofmycology.org/pdf/AJOM_3_1_4.pdf [Accessed 8/6/2023] 【R3-10852】2023/8/6投稿

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3行まとめ

中国雲南省においてモクレン属植物の枝に発生した菌を検討し、Rhytidhysteron magnoliaeとして新種記載した。
本種は分子系統解析でR. tectonaeに最も近縁であったが、子嚢果や子嚢胞子の形態のほか、生息地と宿主も異なっていた。
また、台湾嘉義県から新産種としてR. thailandicumを報告したが、Morus australisは本種の新宿主記録となった。
中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州

(新種)

Rhytidhysteron magnoliae N.I. de Silva, Lumyong S & K.D. Hyde
語源…モクレン属の
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【よく似た種との区別】
Rhytidhysteron tectonae
アジアに分布する
樹木の枝に発生する
nrLSU+ITS+nrSSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なりモクレン属ではなくチーク属植物に発生する
本種と異なり子嚢果が楕円形または不規則形という特徴を欠く
本種と異なり子嚢果に顕著な条線をあらわすという特徴を欠く
本種より子嚢のサイズが僅かに小さい
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり子嚢胞子が初め無色で成熟すると淡褐色~暗褐色になるのではなく無色~淡褐色から成熟すると淡褐色~暗褐色になる
本種と異なり子嚢胞子が初め楕円形で成熟時紡錘形ではなく初め楕円形~紡錘形
本種と異なり子嚢胞子に成熟時大型の油滴を含むのではなく油滴を含まない
nrLSU+ITS+nrSSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(台湾新産種)

Rhytidhysteron thailandicum Thambug. & K.D. Hyde
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