2021年12月12日 （仮訳）カナダの極北域、エルズミア島の氷河後退域において分離された好冷性酵母の新種Mrakia hoshinonis Tsuji, M. et al., 2019. Mrakia hoshinonis sp. nov., a novel psychrophilic yeast isolated from a retreating glacier on Ellesmere Island in the Canadian High Arctic. International Journal of Current Microbiology and Applied Sciences. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.003216 [Accessed December 12, 2021] 【R3-09046】2021/12/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ カナダ、エルズミア島の氷河後退域において堆積物から分離された担子菌酵母の一種を検討し、Mrakia hoshinonisとして新種記載した。 本種は0°C未満の温度で生育し、ビタミン要求性を有さず、3°Cでもリパーゼ・セルラーゼ活性が高かった。 それらの性質が本種の氷河後退域という極端に寒冷かつ貧栄養な環境における生存に寄与していると考えられた。 Walker Glacier, Ellesmere Island, Canada （新種） Mrakia hoshinonis M. Tsuji, Y. Tanabe, W.F. Vincent & Mas. Uchida 語源…日本の極地菌類の研究者、星野保博士に献名 【よく似た種との区別】 Mrakia aquatica グルコースを発酵しないか若干発酵する 25°Cで生育不能 ITS+D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコハク酸を資化可能 本種と異なりイヌリン、L-ラムノース、D-リボース、myo-イノシトール、N-アセチル-D-グルコサミンを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を欠く 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 ITS+D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia niccombsii 25°Cで生育不能 ITS+D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりグルコースを発酵しないか若干発酵するのではなく発酵不能 本種と異なりD-グルコサミン、コハク酸を資化可能 本種と異なりリビトールを資化不能 本種と異なりビタミン要求性を欠く 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 ITS+D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される