(仮訳)臨床検体由来AspergillusCircumdati節の複数遺伝子に基づく系統解析および抗真菌薬感受性試験、および新種A. pseudosclerotiorumの記載
Siqueira, JPZ. et al., 2017. Multilocus Phylogeny and Antifungal Susceptibility of Aspergillus Section Circumdati from Clinical Samples and Description of A. pseudosclerotiorum sp. nov. Journal of Clinical Microbiology. Available at: http://jcm.asm.org/content/55/3/947.short [Accessed April 17, 2018].
【R3-05041】2018/4/17投稿

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3行まとめ

米国で得られた34の臨床検体から分離されたAspergillusCircumdati節について、8種の抗真菌薬に対する感受性を調査した。
2番目に分離頻度が高かった菌をA. pseudosclerotiorumとして新種記載したほか、A. subramanianiiを臨床検体から初めて報告した。
最も効果が高かった抗真菌薬はカスポファンギン、ミカファンギン、およびテルビナフィンであり、アムホテリシンBは最も活性が低かった。
USA, Pennsylvania

(新種)

Aspergillus pseudosclerotiorum J. P. Z. Siqueira, Deanna A. Sutton & Gené
語源…偽のAspergillus sclerotiorum
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【よく似た種との区別】
Aspergillus sclerotiorum
米国に分布する
ヒトの呼吸器や痰から分離される
分生子表面が平滑
菌核を形成する
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種と異なり汎世界的に分布する
本種と異なり土壌などからも分離される
本種よりメトレのサイズが大きい
本種と異なり菌核が成熟時黄色~橙色ではなく白色~クリーム色
本種より胞子形成が盛んである
本種よりCYA25°Cにおける生長が僅かに速い
本種よりCYA37°Cにおける生長が僅かに速い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus bridgeri
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種と異なりコロニーが褐色
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus persii
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種よりOAおよびDG18培地における生長が速い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus salwaensis
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種と異なり頂嚢が頂部で扁圧される
本種と異なり特徴的な黄橙色の水溶性色素を産生する
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus subramanianii
米国に分布する
ヒトの呼吸器から分離される
分生子表面が平滑
菌核を形成する
CYA25°Cでの生長速度の範囲が重なる
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種よりメトレのサイズが大きい
本種よりCYA37°Cでの生長が速い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Aspergillus subramanianii Visagie, Frisvad & Samson
※本種を臨床検体から初めて報告した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Aspergillus pseudosclerotiorum
米国に分布する
ヒトの呼吸器から分離される
分生子表面が平滑
菌核を形成する
CYA25°Cでの生長速度の範囲が重なる
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁(ITSバーコードで識別不能)
本種よりメトレのサイズが小さい
本種よりCYA37°Cでの生長が遅い
ITS+BenA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される