(仮訳)南アフリカにおいてアカシアに菌癭を生じるRavenelia属さび菌の新規宿主関係および新種
Ebinghaus, M. et al., 2018. New host associations and a novel species for the gall-inducing acacia rust genus Ravenelia in South Africa. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/25090/ [Accessed March 6, 2019] 【R3-06011】2019/3/6投稿

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3行まとめ

南アフリカにおいてRavenelia属さび菌の調査を実施し、従来この菌の宿主として知られていなかったVachellia属(旧アカシア属)9種を新宿主として記録した。
R. macowanianaR. evansiiの宿主範囲はそれぞれ4種から9種、1種から3種に拡大した。
V. xanthophloeaに発生した菌を検討し、R. xanthophloeaeとして新種記載した。
South Africa, KwaZulu-Natal

(新種)

Ravenelia xanthophloeae Ebinghaus, W. Maier & Begerow
語源…Vachellia xanthophloea
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【よく似た種との区別】
Ravenelia macowaniana
南アフリカに分布する
同じVachellia属植物を宿主とする
前担子器細胞が2層からなる
前担子器細胞のサイズの範囲が重なる
エピスポアの厚さの範囲が重なる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりVachellia karrooV. natalitiaなどが宿主として知られている
本種より冬胞子のサイズが大きい
本種と異なり冬胞子表面がSEM下で小疣状なのではなく平滑
本種と異なり夏胞子が赤道面上に有する発芽孔の数が5-6ではなく4
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ravenelia glabra
南アフリカに分布する
同じマメ科植物を宿主とする
前担子器細胞が2層からなる
本種と異なりVachellia xanthophloeaではなくCalpurnia sylvaticaを宿主とする
本種より冬胞子のサイズが約2倍と大きい
本種と異なり冬胞子表面がSEM下で小疣状なのではなく平滑
本種より夏胞子のサイズが顕著に大きい
本種と異なり夏胞子が卵形~広楕円形または時に類球形なのではなく長楕円形
Ravenelia deformans
南アフリカに分布する
さび胞子堆が宿主の若い枝に変形を起こす
本種と異なり生活環が長世代型ではなく中世代型である
本種と異なり冬胞子がさび胞子堆と空間的に分離されるのではなく混ざって発達する
本種より冬胞子の平均サイズが顕著に大きい
Ravenelia hieronymi
さび胞子堆が宿主の若い枝に変形を起こす
本種と異なり南アフリカではなく新熱帯などに分布する
本種と異なり生活環が長世代型ではなく中世代型である
本種と異なり冬胞子がさび胞子堆と空間的に分離されるのではなく混ざって発達する
本種より冬胞子の平均サイズが顕著に大きい
Ravenelia natalensis
南アフリカに分布する
同じVachellia属植物を宿主とする
冬胞子の形態が類似している
本種と異なりVachellia karrooなどが宿主として知られている
本種より冬胞子堆のサイズが大きい
本種より冬胞子のサイズが顕著に小さい
本種と異なり冬胞子の柄が永存性
本種と異なり冬胞子の柄が非常に長い
本種より夏胞子堆のサイズが大きい
本種と異なり夏胞子堆に糸状体を含まない

(その他掲載種)

Ravenelia macowaniana Pazschke
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【よく似た種との区別】
Ravenelia xanthophloeae
南アフリカに分布する
同じVachellia属植物を宿主とする
前担子器細胞が2層からなる
前担子器細胞のサイズの範囲が重なる
エピスポアの厚さの範囲が重なる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりVachellia karrooV. natalitiaなどが宿主として知られていない
本種より冬胞子のサイズが小さい
本種と異なり冬胞子表面がSEM下で平滑なのではなく小疣状
本種と異なり夏胞子が赤道面上に有する発芽孔の数が4ではなく5-6
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Ravenelia evansii Syd. & P. Syd.
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