(仮訳)アルゼンチン、パタゴニア・フォレスト産のCapronia属新種
Magalí Sánchez, R., Miller, AN. & Bianchinotti, MV. 2019. New species of Capronia (Herpotrichiellaceae, Ascomycota) from Patagonian forests, Argentina. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://www.degruyter.com/downloadpdf/j/pfs.2019.64.issue-1/pfs-2019-0009/pfs-2019-0009.pdf [Accessed July 26, 2019] 【R3-06436】2019/7/26投稿

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3行まとめ

アルゼンチン、パタゴニアにおいて材および樹皮に見出されたCapronia austrocedriC. capucina、およびC. rubiginosaの3新種を記載した。
また、南米新産種としてC. chlorosporaを報告した。
アルゼンチン産の本属菌の検索表を掲載した。
Argentina, Chubut, Parque Nacional Los Alerces

(新種)

Capronia austrocedri R.M. Sánchez, A.N. Mill. & Bianchin.
語源…Austrocedrus属の
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【よく似た種との区別】
Capronia chlorospora
アルゼンチンに分布する
子嚢果の剛毛が孔口周辺で冠状をなす
子嚢果の剛毛が上半分にのみ分布する
子嚢胞子のサイズが類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子が楕円形で両端が鈍頭ではなく紡錘形で両端が非対称形
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が縦2-10、斜め5-6ではなく縦0-3、斜め0-3
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Capronia mansonii
子嚢に先端リングを有する
子嚢胞子の形質のほとんどが類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が隔壁部で強く狭窄する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Capronia semiimmersa
形態的に類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子が短い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Capronia parasitica
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種と異なり子座に短い柄を有することがある
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が楕円形~紡錘状
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3
本種と異なり剛毛が退化的
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Argentina, Neuquén, Parque Nacional Nahuel Huapi, on National Route 40, one kilometer before arriving to the intersection with Provincial Route 65 when traveling from Villa La Angostura to Villa Traful

(新種)

Capronia capucina R.M. Sánchez, A.N. Mill. & Bianchin.
語源…フードの(子嚢先端の構造から)
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【よく似た種との区別】
Capronia epimyces
子嚢果のサイズが類似している
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子が鈍い帯灰褐色
子嚢胞子の隔壁数が類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子が卵形ではなく楕円形で両端が細まり鈍頭
本種と異なり子嚢胞子に斜め方向の隔壁を欠く
本種より剛毛が長い
本種と異なり剛毛の隔壁数が0-2ではなく0
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Capronia rubiginosa
アルゼンチンに分布する
同じナンキョクブナ属植物を宿主とする
子嚢果の孔口周辺に冠状に配列する短い剛毛を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢に杯状の構造ではなく先端リングを有する
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が淡褐色ではなく帯赤褐色
本種と異なり子嚢胞子が卵形で両端が鈍頭ではなく卵形~紡錘形で両端が尖る
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が横3-8、縦0-5ではなく横(6–)8–10(–12)、縦1–10、斜め0–3
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Argentina, Chubut, Parque Provincial Lago Baggilt, in Nothofagus pumilio forest on the sides of the road arriving at Baggilt Lake

(新種)

Capronia rubiginosa R.M. Sánchez, A.N. Mill. & Bianchin.
語源…さび色の(子嚢胞子の色から)
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【よく似た種との区別】
Capronia acuiseta
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアルゼンチンではなくニュージーランドなどに分布する
本種と異なりナンキョクブナ属ではなくDacrydium属植物などを宿主とする
本種と異なり子嚢に先端リングを欠く
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が卵形~紡錘形ではなく楕円形
本種より子嚢胞子の横隔壁数が少ない
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Capronia capucina
アルゼンチンに分布する
同じナンキョクブナ属植物を宿主とする
子嚢果の孔口周辺に冠状に配列する短い剛毛を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢に先端リングではなく杯状の構造を有する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が帯赤褐色ではなく淡褐色
本種と異なり子嚢胞子が卵形~紡錘形で両端が尖るのではなく卵形で両端が鈍頭
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が横(6–)8–10(–12)、縦1–10、斜め0–3ではなく横3-8、縦0-5
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(南米、アルゼンチン新産種)

Capronia chlorospora (Ellis & Everh.) M.E. Barr
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【よく似た種との区別】
Capronia austrocedri
アルゼンチンに分布する
子嚢果の剛毛が孔口周辺で冠状をなす
子嚢果の剛毛が上半分にのみ分布する
子嚢胞子のサイズが類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子が紡錘形で両端が非対称形なのではなく楕円形で両端が鈍頭
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が縦0-3、斜め0-3ではなく縦2-10、斜め5-6
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される