(仮訳)中国南西部において土壌から分離されたTalaromyces属新種
Zhang, Z-K. et al., 2021. New Species of Talaromyces (Fungi) Isolated from Soil in Southwestern China. Biology. Available at: https://www.mdpi.com/2079-7737/10/8/745 [Accessed August 28, 2021] 【R3-08728】2021/8/28投稿

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3行まとめ

中国四川省および重慶市の土壌から分離された2種の菌を検討し、Talaromyces chongqingensisおよびT. wushanicusとして新種記載した。
前者はTrachyspermi節、後者はTalaromyces節クレードにそれぞれ含まれた。
両種は系統的に近縁な種とはそれぞれコロニーの色や各培地での生長速度などが異なっていた。
中国重慶市城口県大巴山高観鎮国家級自然保護区仁河

(新種)

Talaromyces chongqingensis X.C. Wang & W.Y. Zhuang
語源…重慶産の
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【よく似た種との区別】
Talaromyces minioluteus
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子表面が平滑
CYA37°Cで生育不能
YES培地での生長速度の範囲が重なる
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が楕円形~広紡錘形ではなく楕円形
本種と異なりMEA培地でのコロニーの中央部の菌糸が桃色という特徴を欠く
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA培地での生長が遅い
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces minnesotensis
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子表面が平滑
CYA37°Cで生育不能
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり土壌ではなくヒトの耳などから分離される
本種と異なり分生子が楕円形~広紡錘形ではなく楕円形
本種と異なりMEA培地でのコロニーの中央部の菌糸が桃色という特徴を欠く
本種よりCYA25°Cでの生長が速い
本種よりMEA培地での生長が速い
本種よりYES培地での生長が速い
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国重慶市巫山県大昌鎮洋河村

(新種)

Talaromyces wushanicus X.C. Wang & W.Y. Zhuang
語源…巫山の
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【よく似た種との区別】
Talaromyces cnidii
アジアに分布する
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく韓国などに分布する
本種と異なり土壌ではなくハマゼリ属植物の根などから分離される
本種よりCYA25°Cでの生長が明らかに速い
本種よりYES25°Cでの生長が明らかに速い
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Talaromyces siamensis
アジアに分布する
土壌菌である
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種よりMEA25°Cでの生長が明らかに遅い
BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される