(仮訳)オーストラリア産マキミゴケ属地衣の観察、および2番目のJarmania属地衣の記載
Kantvilas, G., 2008. Observations on the genus Scoliciosporum in Australia, with the description of a second species of Jarmania. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/article_S0024282908007779 [Accessed April 27, 2017].
【R3-03971】2017/04/28投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

オーストラリア産マキミゴケ属地衣の標本を再検討した。
そのうち、タスマニアにおいてナンキョクブナ属植物の枝に生じた標本を検討し、新種Jarmania scoliciosporoidesを記載した。
また、Scoliciosporum umbrinumをタスマニア新産種として報告した。
Australia, Tasmania, Little Fisher River

(新種)

Jarmania scoliciosporoides Kantvilas
語源…マキミゴケ属のような
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Jarmania tristis
湿った若い枝および幹に生じる
初生菌糸が綿毛状
子器が凸形~類球形で縁部を欠く
子嚢がBacidia
子嚢胞子が針状~糸状
側糸が不明瞭
側糸が分枝、吻合する
本種と発生する森林のタイプが全く異なる
本種と異なり地衣体が帯黄色
本種と異なり地衣体が小粒状~痂状ではなく痂状~綿毛状
本種と異なり子器に粉霜を伴う
本種より子嚢胞子がずっと長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-4ではなく2-4
本種と異なり地衣成分としてグライアン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてロバール酸を含まない
本種と異なり粉子が知られていない
Scoliciosporum pruinosum
地衣体が小粒状~痂状
子器が凸形~類球形で縁部を欠く
子嚢がBacidia
子嚢胞子が針状~糸状
側糸が分枝、吻合する
地衣成分としてロバール酸を含む
本種と異なりオーストラリアではなくイギリス、フランスなどに分布する
本種と異なり地衣体をいくぶん欠くことがある
本種と異なり子器に粉霜を伴う
本種と異なり子実上層が常に良好に発達する小粒状
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-4ではなく3-5
本種と異なり側糸が不明瞭ではなく顕著

(タスマニア新産種)

Scoliciosporum umbrinum (Ach.) Arnold
マキミゴケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Scoliciosporum chlorococcum(ニセマキミゴケ)
イギリスに分布する
子器の色が類似している
子嚢の型が同一
本種と異なり子嚢胞子が子嚢内部で密な螺旋状をなすのではなくいくぶん直線状
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子が糸状ではなく紡錘形