(仮訳)中国産のゼラチン質杯状で小型菌核を有し、キクラゲ目との類縁性を示すアナモルフ菌の新種、Ovipoculum album
Kirschner, R. et al. 2010. Ovipoculum album, a new anamorph with gelatinous cupulate bulbilliferous conidiomata from China and with affinities to the Auriculariales (Basidiomycota). Fungal Diversity. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s13225-010-0038-0 [Accessed April 17, 2019] 【R3-06135】2019/4/17投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国雲南省においてFargesia属のタケの枯稈に杯状の分生子果を形成した菌を検討し、新属新種Ovipoculum albumとして記載した。
本種は形態的にDacryoscyphus属菌に類似していたが、小型菌核を形成することなどで特徴づけられ、分子系統解析ではキクラゲ目に近縁であった。
日本産のDacrymyces pinacearumおよびDacrym. subarcticusの2種を再検討し、Dacryoscyphus属に移した。
中国雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市 碧塔海への道

(新種)

Ovipoculum album Zhu L. Yang & R. Kirschner
語源…(属名)卵の杯(分生子果の形状と小型菌核を有することから)/(種小名)白い
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Dacryoscyphus chrysochilus
肉眼的形態が非常に類似している
本種と異なり分生子果が無色~白色ではなく有色
本種と異なり分生子を形成する
本種と異なり小型菌核を形成しない
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(キクラゲ目ではなくアカキクラゲ目クレードに含まれる)
Basidiodendron cinereum
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Dacryoscyphus pinacearum (Shirouzu & Tokum.) R. Kirschner & Zhu L. Yang
旧名:Dacrymyces pinacearum Shirouzu & Tokum.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

(新組み合わせ)

Dacryoscyphus subarcticus (Shirouzu & Tokum.) R. Kirschner & Zhu L. Yang
旧名:Dacrymyces subarcticus Shirouzu & Tokum.
mycobank_logoSpecies_Fungorum