(仮訳)Paratricharina multiguttulata:類球形の胞子を有するTricharinaグループの新種
Lindemann, U. et al., 2021. Paratricharina multiguttulata sp. nov. – A new species of the Tricharina-group with subspherical spores. Ascomycete.org. Available at: https://ascomycete.org/Journal/Article/art-0335 [Accessed March 2, 2023] 【R3-10381】2023/3/2投稿

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3行まとめ

ドイツ、ハンガリー、ノルウェーで採集された菌を検討し、Paratricharina multiguttulataとして新種記載した。
本種は子嚢胞子が類球形で複数の油滴を含むことなどで特徴づけられた。
本種はnrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析でP. poiraultiiに近縁であった。
Germany, Thuringia, southwest of Hayn

(新種)

Paratricharina multiguttulata U. Lindemann, Wieschollek, Sochorová & M. Vega
語源…複数の油滴の(子嚢胞子内部の油滴から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Paratricharina poiraultii
子嚢において子嚢胞子が1列で配列する
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が厚壁
側糸が無色
側糸に非屈折性の液胞を含む
托髄層が絡み合い菌糸組織からなる
托外被層の最外層が褐色厚壁細胞で構成される円形/類多角菌糸組織からなる
毛の先端が僅かに尖り、基部が根状でない
毛が厚壁である
毛に隔壁を有する
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢盤のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が類球形~広楕円形ではなく狭楕円形~楕円形
本種より子嚢胞子のQ値が大きい
本種と異なり子嚢胞子が小型~中型の多数の油滴を含むのではなく小型の油滴を極に含む
本種と異なり側糸が円筒形でいくぶん頂部が膨大するのではなく円筒形で頂部が膨大しないか僅かにする
本種と異なり托外被層が円形/多角菌糸組織ではなく円形/多角菌糸組織および矩形/多角菌糸組織からなる
本種と異なり毛が多角菌糸組織の小型細胞、時に球形細胞から生じるのではなく多角菌糸組織の球形細胞から生じる
本種と異なり毛が無色~淡褐色ではなく褐色である
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Boubovia subprolata
子嚢胞子が類球形
本種と異なり子嚢盤が帯桃色
本種と異なり子嚢盤に毛を欠く
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
本種と異なり子嚢胞子に油滴を含むのではなく含まない
本種より側糸の幅が狭い
Cupulina ascophanoides
肉眼的形態がかなり類似している
側糸にVBを含まない
毛が大型で丸い外被層の細胞から生じる
毛が無色~僅かに褐色
外被層の構造が類似している
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子が類球形ではなく楕円形
本種と異なり子嚢胞子に多数の油滴を含むのではなく両極に小粒を含む
nrLSU+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tricharina subglobispora
子嚢胞子が類球形
本種より子嚢胞子のサイズが顕著に小さい