(仮訳)新属・新組み合わせPattersoniomyces tillandsiae:パイナップル科植物を宿主とする唯一の黒穂菌の有性世代-無性世代の結びつき
Piątek, M. et al. 2017. Pattersoniomyces tillandsiae gen. et comb. nov.: linking sexual and asexual morphs of the only known smut fungus associated with Bromeliaceae. Organisms Diversity & Evolution. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s13127-017-0340-8 [Accessed May 13, 2019] 【R3-06213】2019/5/12投稿

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3行まとめ

Ustilago tillandsiaeの形態・生理学的検討および分子系統解析を実施し、本種を新属Pattersoniomycesに移した。
本種はクロボキン科においてTranzscheliella属と姉妹群を形成したが、当該属とは胞子堆の発達様式や構造、黒穂胞子の装飾などに差異が見られた。
本種は南米において単一のホストジャンプによりカヤツリグサ科あるいはイネ科からパイナップル科植物へと宿主を変換したとみられた。

(新組み合わせ、ホンジュラス・グアテマラ・ブラジル新産種)

Pattersoniomyces tillandsiae (F. Patt.) Pi ą tek, M. Lutz, M.F. Landell & C.A. Rosa
旧名:Ustilago tillandsiae F. Patt.
語源…(属名)米国の菌学者、Flora Wambaugh Patterson氏に献名
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【よく似た種との区別】
Tranzscheliella spp.
胞子堆が裸出する
黒穂胞子の片側が淡色
黒穂胞子の片側が崩壊し亀裂を生じる
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパイナップル科ではなくイネ科植物などを宿主とする
本種と異なり胞子堆が宿主の花に限って生じるのではなく茎または稀に花序枝全体に生じる
本種と異なり黒穂胞子表面に微細な畝状装飾を有するという特徴を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される