2018年6月14日 (仮訳)日本産のエイランタイ属地衣を宿主とする地衣生子嚢菌の新種、Perigrapha cetrariae Zhurbenko, MP. & Ohmura, Y. 2018. Perigrapha cetrariae, a new lichenicolous ascomycete on Cetraria from Japan. Folia Cryptogamica Estonica. Available at: https://doi.org/10.12697/FCE.2018.55.03 [Accessed June 14, 2018]. 【R3-05214】2018/6/14投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 長野県および埼玉県においてマキバエイランタイに発生した地衣生菌の一種を検討し、Perigrapha cetrariaeとして新種記載した。 本種は小室が子座組織に埋生し、子嚢胞子に尾状の付属糸を欠くことなどで特徴づけられた。 本種はPerigrapha属の既知種4種のいずれとも形態的に異なっていた。 長野県甲武信ケ岳-国師ケ岳 (新種) Perigrapha cetrariae Zhurb. 語源…エイランタイ属の 【よく似た種との区別】 Perigrapha phaeophysciae 形態的に類似している 本種と異なりエイランタイ属ではなくクロウラムカデゴケ属地衣などを宿主とする 本種と異なり子座組織が帯赤褐色ではなく帯緑褐色~帯黒色 本種と異なり子座組織がK+帯緑色 本種より子嚢胞子の幅がやや広い Perigrapha lobariae 本種と異なりエイランタイ属ではなくカブトゴケ属地衣などを宿主とする 本種と異なり子嚢果に粗い白色の粉を伴う 本種と異なり子嚢果が放射状の暗色菌糸束に囲まれる 本種と異なり子実層のゲルがI陽性 本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい 本種と異なり子嚢胞子に顕著なペリスポアを有する Perigrapha nitida 本種と異なりエイランタイ属ではなくキンブチゴケ属地衣などを宿主とする 本種と異なり子座組織が頭盾状の層に退化する 本種と異なり子座組織が帯赤褐色ではなく帯黒色 本種と異なり子座組織がK+深い帯灰色~帯青緑色 本種と異なり子座組織がN+帯灰赤色 本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく4胞子性 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子に顕著なペリスポアを有する Perigrapha superveniens 同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする 本種と異なりエイランタイ属ではなくカラクサゴケ属地衣などを宿主とする 本種と異なり子座組織が頭盾状の層に退化する 本種と異なり子嚢胞子の一端に長い柄状付属糸を有する Plectocarpon melanohaleae 宿主に視認可能なゴールを形成しない 子嚢果が黒色 子嚢果が凸形 子嚢果表面に顕著な装飾を欠く 子座に”Atra-brown”の色素を含む 子嚢胞子の隔壁数が3 本種と異なり小室が埋生するのではなく破出性 本種と異なり孔口が点状 本種と異なり子嚢胞子の壁に成熟時褐色小粒を伴う 本種と異なり子嚢胞子に顕著なペリスポアを欠く