(仮訳)新種Phaeocollybia pakistanica:パキスタン初の本属菌
Khan, J., Sher, H. & Khalid, AN. 2016. Phaeocollybia pakistanica sp. nov., the first representative of the genus from Pakistan. Mycotaxon. Avaialble at: https://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2016/00000131/00000004/art00019 [Accessed June 25, 2019] 【R3-06344】2019/6/25投稿

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3行まとめ

パキスタンの針葉樹林で採集された菌を検討し、Phaeocollybia pakistanicaとして新種記載した。
本種は傘が帯紫赤色~帯褐赤色で襞が帯紫色、偽根を有し、担子胞子が小型褐色楕円形で小疣状であり、縁シスチジアが偽頭状薄壁であることなどで特徴づけられた。
本種は同属他種とは傘や襞の色、担子胞子の形状や装飾、クランプの有無などが異なり、分子系統解析でも独自の系統を形成した。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Swat District, Malam Jabba

(新種)

Phaeocollybia pakistanica J. Khan, Sher & Khalid
語源…パキスタンの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phaeocollybia sipei
担子胞子が楕円形
担子胞子表面が点状~小疣状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく北米太平洋岸などに分布する
本種と異なり傘が帯紫色ではなく明橙色~帯褐橙色
本種と異なり襞が帯紫色でない
本種と異なり偽根が単軸ではなく糸状~総状
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeocollybia dissiliens
担子胞子が楕円形
担子胞子表面が点状~小疣状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく北米太平洋岸などに分布する
本種と異なり傘が帯紫色ではなく明橙色~帯褐橙色
本種と異なり襞が帯紫色でない
本種と異なり偽根が単軸ではなく糸状~総状
本種と異なり担子器基部にクランプを有する
本種と異なり縁シスチジア基部にクランプを有する
本種と異なり傘上表皮菌糸のクランプが稀ではなく比較的多い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeocollybia spoliata
傘が赤色を帯びる
傘表面に条線を有する
本種と異なりパキスタンではなくインドなどに分布する
本種と異なり傘が帯紫赤色~帯褐赤色ではなく橙褐色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく扁桃形
本種より担子胞子の装飾が多い
Phaeocollybia rancida
標高の高い針葉樹林に生息する
襞が帯紫色
担子胞子が楕円形
縁シスチジアが頭状
本種と異なりパキスタンではなくインドなどに分布する
本種と異なり傘が帯紫赤色~帯褐赤色ではなく黄褐色
本種と異なり傘表面に粘性を有する
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり菌糸にクランプを欠く