(仮訳)インド、西ガーツ山脈産Phlyctis atomellaの系統的位置
Ansil, PA. et al. 2023. Phylogenetic placement of Phlyctis atomella (Phlyctidaceae) from the Western Ghats, India. Czech Mycology. Available at: http://www.czechmycology.org/_cmo/CM75203.pdf [Accessed December 4, 2023] 【R3-11212】2023/12/4投稿

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3行まとめ

インド、マハーラーシュトラ州の西ガーツ山脈で採集されたPhlyctis atomellaについて、肉眼的・顕微鏡的形態観察、化学的分析、分子系統解析により検討した。
ITS+mtSSUに基づく解析で、本種は属内で早期に分岐した系統に位置づけられた。
インド産Phlyctis属地衣の検索表を掲載した。

(その他掲載種)

Phlyctis atomella (Stirt.) S. Joseph, G.P. Sinha & S. Nayaka
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phlyctis karnatakana
インドに分布する
地衣体がP陰性
地衣体がK+黄色で赤色に変わる
子嚢が8胞子性
子嚢胞子の隔壁数が7
地衣成分としてノルスチクチン酸のみを有する
本種と異なり地衣体がアッシュグレイ~帯灰緑色ではなく帯白灰色
本種と異なり地衣体表面が不均一な疣状である
本種と異なり子器が散在するのではなくほとんどの場合凝集する
本種と子器の直径が異なる
本種と異なり子器に粉霜を伴うのではなく不明瞭な粉霜を伴う
本種と異なり子実層がKI陰性
本種より子嚢胞子が短い
Phlyctis lueckingii
南アジアに分布する
生息環境がほぼ一致する
子器が散在する
子器盤に粉霜を伴う
子嚢胞子の隔壁が類似している
本種と異なりインドではなくスリランカなどに分布する
本種と異なり子器が通常集まりをなす
本種より子器のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
Phlyctis communis
インドに分布する
地衣体がP陰性
地衣体がK+黄色で赤色に変わる
子嚢が8胞子性
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が7-15
本種と異なり地衣成分としてサラジン酸を含む
Phlyctis longifera
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種より子嚢胞子が僅かに長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が7-15
Phlyctis brasiliensis
本種より子嚢胞子の幅が狭い
Phlyctis oleosa
本種と異なり地衣体に光沢を有する
本種と異なり地衣体に皮層を有する
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Phlyctis uncinata
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が7-13
Phlyctis subuncinata
本種と異なり地衣成分としてスチクチン酸類およびコンスチクチン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含まない
Phlyctis agelaea
mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子に横隔壁のみを有するのではなく石垣状である
mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phlyctis argena
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子に横隔壁のみを有するのではなく石垣状である
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phlyctis speirea
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子に横隔壁のみを有するのではなく石垣状である
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phlyctis petraea
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
ITS、mtSSU、ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される