(仮訳)淡水生および海生のSigmoidea属菌の系統的位置:海生不完全糸状菌の新属Halosigmoidea
Jones, EBG. et al., 2009. Phylogenetic position of freshwater and marine Sigmoidea species: introducing a marine hyphomycete Halosigmoidea gen. nov. (Halosphaeriales). Botanica Marina. Available at: https://www.degruyter.com/view/j/bot.2009.52.issue-4/bot.2009.006/bot.2009.006.xml [Accessed April 6, 2019] 【R3-06104】2019/4/6投稿

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3行まとめ

Sigmoidea属の海生菌2種(S. luteolaS. marina)に対して新属Halosigmoideaを提唱した。
また、ドイツおよび日本において海藻、海草、海の泡から分離された新種H. parvulaを記載して本新属に加えた。
HalosigmoideaPseudosigmoideaSigmoidea属の属レベルおよびHalosigmoidea属の種レベル検索表を掲載した。
Germany, Wismarer Bucht, Baltic Sea

(新種)

Halosigmoidea parvula Zuccaro, J.I. Mitchell & Nakagiri
語源…小さな(分生子のサイズから)
語源…(属名)塩の+Sigmoidea
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【よく似た種との区別】
Halosigmoidea luteola
日本に分布する
海生菌である
nrLSU、nrSSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有性世代が知られている
本種と異なり海藻から分離されるという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが大きい
本種ほど分生子が屈曲しない
本種と異なり分生子の隔壁数が4-8(-10)ではなく7-13(-18)
本種と異なりコロニーが橙色ではなく明黄色
本種と異なりコロニーがスライム状でない
nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Halosigmoidea marina
ドイツに分布する
海藻から分離される
形態的に類似している(当初この種に誤同定された)
nrLSU、nrSSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアマモ属海草およびイトグサ属、イギス属紅藻ではなくFucus serratusなどから分離される
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子の隔壁数が4-8(-10)ではなく7-11
nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Halosigmoidea luteola (Nakagiri & Tubaki) Nakagiri, K.L. Pang & E.B.G. Jones
旧名:Sigmoidea luteola Nakagiri & Tubaki
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【よく似た種との区別】
Halosigmoidea parvula
日本に分布する
海生菌である
nrLSU、nrSSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり海藻から分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子が屈曲する
本種と異なり分生子の隔壁数が7-13(-18)ではなく4-8(-10)
本種と異なりコロニーが明黄色ではなく橙色
本種と異なりコロニーがスライム状
nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Halosigmoidea marina (Haythorn & E.B.G. Jones) Nakagiri, K.L. Pang & E.B.G. Jones
旧名:Sigmoidea marina Haythorn & E.B.G. Jones
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【よく似た種との区別】
Halosigmoidea parvula
ドイツに分布する
海藻から分離される
形態的に類似している(当初この種に誤同定された)
nrLSU、nrSSU、ITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりFucus serratusなどではなくアマモ属海草およびイトグサ属、イギス属紅藻から分離される
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子の隔壁数が7-11ではなく4-8(-10)
nrLSU、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される