2020年2月18日 （仮訳）Grosmannia penicillata複合種の系統学的再検討、および中国と米国に産した5新種の記載 Yin, M-L. et al., 2020. Phylogenetic re-evaluation of the Grosmannia penicillata complex (Ascomycota, Ophiostomatales), with the description of five new species from China and USA. Fungal Biology. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1878614619301710 [Accessed February 18, 2020] 【R3-07057】2020/2/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ Grosmannia penicillata複合種の全既知種および類似種の再検討を実施した。 分子系統解析の結果から、G. xianmienseなど中国産4新種を含む15種を認めた。 また、米国産のG. abietinaと同定されていた菌が別種であることを示し、G. xeno-abietinaとして新種記載した。 中国青海省麦秀国家森林公園 （新種） Grosmannia crassifolia M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…Picea crassifoliaの 【よく似た種との区別】 Grosmannia maixiuense 中国に分布する 同じPicea crassifoliaおよびPicea purpureaを宿主とする 同じキクイムシ類と関係を持つ 有性世代が知られていない 分生子柄の一次分枝の数が2 分生子が倒卵状 仮根を欠く ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子柄が短い 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なりコロニーが明るい帯オリーブ色でない 本種と異なり生育適温が25°Cではなく20°C TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Grosmannia chlamydata 同じトウヒ属植物を宿主とする 有性世代が知られていない 分生子柄の長さの範囲が重なる 分生子のサイズの範囲が重なる 仮根を欠く ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくノルウェーなどに分布する 本種と異なりPicea crassifoliaおよびPicea purpureaではなくPicea abiesなどを宿主とする 本種と異なるキクイムシ類と関係を持つ 本種と異なり分生子柄の一次分枝の数が2ではなく2-4 本種と異なり分生子が倒卵状ではなく倒卵状～長楕円形 TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国青海省麦秀国家森林公園 （新種） Grosmannia maixiuense M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…麦秀産の 【よく似た種との区別】 Grosmannia crassifolia 中国に分布する 同じPicea crassifoliaおよびPicea purpureaを宿主とする 同じキクイムシ類と関係を持つ 有性世代が知られていない 分生子柄の一次分枝の数が2 分生子が倒卵状 仮根を欠く ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子柄が長い 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なりコロニーが明るい帯オリーブ色 本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Grosmannia chlamydata 同じトウヒ属植物を宿主とする 有性世代が知られていない 分生子のサイズの範囲が重なる 仮根を欠く ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくノルウェーなどに分布する 本種と異なりPicea crassifoliaおよびPicea purpureaではなくPicea abiesなどを宿主とする 本種と異なるキクイムシ類と関係を持つ 本種より分生子柄の最大長が長い 本種と異なり分生子が倒卵状ではなく倒卵状～長楕円形 本種と異なり分生子柄の一次分枝の数が2ではなく2-4 TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国青海省麦秀国家森林公園 （新種） Grosmannia purpurea M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…Picea purepureaの USA, California, Gaddis Creek （新種） Grosmannia xeno-abietina M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…異なるGrosmannia abietinaの 【よく似た種との区別】 Grosmannia abietina 北米に分布する 同じマツ科植物を宿主とする 形態的に類似している（従来この種と混同されていた） ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマツ属ではなくトウヒ属などを宿主とする ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国青海省仙米国家森林公園 （新種） Grosmannia xianmiense M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…仙米産の （新組み合わせ） Grosmannia abietina (Peck) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium abietinum (Peck) M.J. Wingf. （基礎異名はSporocybe abietina Peck） （その他掲載種） Grosmannia abieticola (Yamaoka & Masuya) Masuya & Yamaoka （新組み合わせ） Grosmannia bistata (J.J. Kim & G.H. Kim) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium bistatum J.J. Kim & G.H. Kim （新組み合わせ） Grosmannia chlamydata (K. Jacobs, M.J. Wingf. & H. Solheim) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium chlamydatum K. Jacobs, M.J. Wingf. & H. Solheim 【よく似た種との区別】 Grosmannia crassifolia 同じトウヒ属植物を宿主とする 有性世代が知られていない 分生子柄の長さの範囲が重なる 分生子のサイズの範囲が重なる 仮根を欠く ITS2+nrLSU、TUB、CAL、TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりノルウェーなどではなく中国に分布する 本種と異なりPicea abiesなどではなくPicea crassifoliaおよびPicea purpureaを宿主とする 本種と異なるキクイムシ類と関係を持つ 本種と異なり分生子柄の一次分枝の数が2-4ではなく2 本種と異なり分生子が倒卵状～長楕円形ではなく倒卵状 TEF1-α、CAL+TEF1-α+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される （新組み合わせ） Grosmannia curvispora (K. Jacobs, M.J. Wingf. & H. Solheim) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium curvisporum K. Jacobs, M.J. Wingf. & H. Solheim （新組み合わせ） Grosmannia eucalyptophila (K. Jacobs, M.J. Wingf. & Jol. Roux) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium eucalyptophilum K. Jacobs, M.J. Wingf. & H. Solheim （新組み合わせ） Grosmannia fruticeta (Alamouti, J.J. Kim & C. Breuil) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium fruticetum Alamouti, J.J. Kim & C. Breuil （新組み合わせ） Grosmannia hughesii (K. Jacobs, M.J. Wingf. & T.C. Harr.) M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 旧名：Leptographium hughesii K. Jacobs, M.J. Wingf. & T.C. Harr.