(仮訳)新種Phytophthora acerina:イタリア北部の植林地においてAcer pseudoplatanusに出血性潰瘍病および立ち枯れ病を引き起こす新種
Ginetti, B. et al. 2014. Phytophthora acerina sp. nov., a new species causing bleeding cankers and dieback of Acer pseudoplatanus trees in planted forests in northern Italy. Plant Pathology. Available at: https://bsppjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/ppa.12153 [Accessed January 9, 2024] 【R3-11322】2024/1/9投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

イタリアにおいてAcer pseudoplatanusの深刻な病害に関連し、壊死した樹皮や木部組織、根圏土壌から分離された卵菌の一種を検討し、Phytophthora acerinaとして新種記載した。
罹病木は全体的に衰退し、出血性の潰瘍をあらわし、縞模様を生じて最終的に枯死した。
本新種はイタリアに近年移入したと見られ、病原性は接種試験により確かめられた。
Italy, Boscoincitta Park, Milan

(新種)

Phytophthora acerina B. Ginetti, T. Jung, D.E.L. Cooke & S. Moricca
語源…カエデ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora multivora
生育適温が25°Cである
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりカエデ属ではなくユーカリ属樹木などに生じる
本種より卵胞子壁指数が顕著に高い
本種と異なりPDA培地でのコロニーがばら形~花弁形ではなく一様である
本種より最高生長温度が低い
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora plurivora
ヨーロッパに分布する
生育適温が25°Cである
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくドイツなどに分布する
本種と異なりカエデ属ではなくブナ属樹木などに生じる
本種と異なりPDA培地でのコロニーがばら形~花弁形ではなく菊形
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora citricola
生育適温が25°Cである
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなく台湾、日本などに分布する
本種と異なりカエデ属ではなくミカン属樹木などに生じる
本種と異なりPDA培地でのコロニーがばら形~花弁形ではなく条線状
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora capensis
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なりカエデ属ではなくCurtisia属樹木などに生じる
本種より生育適温が低い
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora pini
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなく米国などに分布する
本種と異なりカエデ属ではなマツ属樹木などに生じる
本種より生育適温が高い
ITSおよびcox1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される