(仮訳)Phytophthora gallica:フランスおよびドイツの衰退するオークおよびヨシ原の根圏土壌から分離された新種
Jung, T. & Nechwatal, J. 2008. Phytophthora gallica sp. nov., a new species from rhizosphere soil of declining oak and reed stands in France and Germany. Mycological Research. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0953756208001093 [Accessed January 10, 2024] 【R3-11323】2024/1/10投稿

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3行まとめ

フランスおよびドイツにおいてそれぞれオーク林、湖岸のヨシ原の根圏土壌から分離された卵菌の一種を検討し、Phytophthora gallicaとして新種記載した。
本種は生長速度が遅く、遊走子嚢に乳頭突起を欠き、厚壁胞子の多くが発育不全であることなどで特徴づけられた。
本種はハンノキ属とブナ属に対して中程度の病原力を有し、分子系統解析ではP. boehmeriaeおよびP. kernoviaeに近縁であった。
France, Forêt De L’Illwald

(新種)

Phytophthora gallica T. Jung & Nechw.
語源…ガリアの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora kernoviae
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドなどに分布する
本種と異なり湿った場所の土壌ではなくツツジ属樹木が密植されている観賞用庭園やブナ林の空中から分離される
本種と異なり造卵器を形成する
本種と異なり遊走子嚢に乳頭突起を有し有柄である
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
本種と異なり菌糸の膨大部を欠く
本種とCA培地でのコロニーの生長パターンが異なる
本種と生育適温が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora boehmeriae
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアジア、オーストラリアにおける分布が知られている
本種と宿主範囲が異なる
本種と異なり遊走子嚢に乳頭突起を有し有柄である
本種と異なり厚壁胞子が長洋梨形、棍棒形および不規則形でない
本種と異なりホモタリックである
本種とコロニーの生長パターンが異なる
本種より生育適温が高い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phytophthora gonapodyides
ドイツに分布する
同じコナラ属樹木から分離される
本種と異なりハンノキ属樹木から分離される
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
本種と異なり菌糸の膨大部を有する
本種とCA、MEA、CMA培地での生長パターンが異なる
本種より最大生長温度が高い
本種よりコロニーの生長が速い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される