(仮訳)偽分生子を形成するP. palmivoraの姉妹種である新種Phytophthora heterospora
Scanu, B. et al., 2021. Phytophthora heterospora sp. nov., a New Pseudoconidia-Producing Sister Species of P. palmivora. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/7/10/870 [Accessed October 23, 2021] 【R3-08896】2021/10/23投稿

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3行まとめ

イタリア、サルデーニャにおいて根腐病および輪腐病のオリーブから分離された卵菌の一種を検討し、Phytophthora heterosporaとして新種記載した。
本種はイラン、イタリア、ベトナムにおいてナツメ属、ビャクシン属、フウチョウボク属、ドリアンから分離された卵菌と同一であった。
本種は典型的な遊走子嚢に加え、非乳頭状で発芽管を介して直接発芽する「偽分生子」を形成することなどで特徴づけられた。
Italy, Sardinia, Sorso

(新種)

Phytophthora heterospora Scanu, Cacciola, Linaldeddu & Jung
語源…異型の胞子の(遊走子嚢、偽分生子、厚壁胞子、卵胞子を形成することから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Phytophthora palmivora var. heterocystica
胞子嚢(偽分生子)の形態が類似している
本種と異なりイタリア、イラン、ベトナムではなくコートジボワールなどに分布する
本種と異なりオリーブ、ビャクシン属、フウチョウボク属、ナツメ属、ドリアンではなくカカオなどを宿主とする
Phytophthora palmivora
イタリア、ベトナムに分布する
形態的に類似している(当初この種に同定された)
卵胞子の形態が類似している
遊走子嚢の形態が類似している
厚壁胞子の形態が類似している
コロニーの形態が類似している
ITS+Btub+cox1+nadh1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスリランカにおける分布が知られている
本種と異なりオリーブ、ビャクシン属、フウチョウボク属、ナツメ属、ドリアンではなくカカオ、ナツメヤシ、ハゴロモノキ属、パンノキ属植物などを宿主とする
本種ほど卵胞子の発育不全率が高くない
本種と異なり偽分生子を形成しない
本種より最大生長温度が高い
本種よりほとんどの温度で生長が遅い
ITS+Btub+cox1+nadh1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される