(仮訳)中国北東部産の新種Pluteus squarrosus
Iqbal Hosen, M. et al., 2019. Pluteus squarrosus sp. nov. (Pluteus sect. Celluloderma, Pluteaceae) from northeast China. Nordic Journal of Botany. Avaialble at: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/njb.02427 [Accessed November 13, 2021] 【R3-08960】2021/11/13投稿

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3行まとめ

中国遼寧省においてペカン属の材に発生した菌を検討し、Pluteus squarrosusとして新種記載した。
本種は傘が鱗片状で柄が鈍白色~帯灰白色、担子胞子が球形~類球形、側シスチジアがほとんどの場合紡錘状であることなどで特徴づけられた。
分子系統解析で本種はPluteusCelluloderma節に含まれ、傘表皮の構造からもそれが裏付けられた。
中国遼寧省鞍山市千山

(新種)

Pluteus squarrosus Iqbal Hosen & T.H. Li
語源…鱗片状の(傘表面の性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pluteus hirtellus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCelluloderma節クレードに含まれる)
本種と異なり温帯ではなく熱帯に分布する
本種と異なり中国ではなくサントメ・プリンシペなどに分布する
本種と異なり傘表面が粗い疣状~鱗片状ではなく圧着した小型の繊維状鱗片を有する
本種と異なり襞縁部が不稔
本種と異なり縁シスチジアの形状が紡錘状ではなく多型
本種と異なり柄シスチジアを豊富に有するのではなく欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus diptychocystis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCelluloderma節クレードに含まれる)
本種と異なり中国ではなくブラジル、アルゼンチンなどに分布する
本種と異なり側シスチジアの壁にカラーが付着する
本種と異なり縁シスチジアの壁にカラーが付着する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus riberaltensis var. conquistensis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCelluloderma節クレードに含まれる)
本種と異なり中国ではなくボリビア、ブラジルなどに分布する
本種と異なり柄表面が琥珀灰色の繊維状
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus ephebeus(ササクレウラベニガサ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCelluloderma節クレードに含まれる)
本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が広楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus hispidulus
形態的にやや類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCelluloderma節クレードに含まれる)
本種と異なり中国ではなくスペインなどに分布する
本種と異なり傘が扁平凸形~円錐形
本種と異なり傘表面が粗い疣状~鱗片状ではなく繊維状
本種と異なり襞縁部が不稔
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が広楕円形
本種と異なり側シスチジアを欠くかごく疎らである
本種と異なり傘表皮が平行菌糸被
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pluteus exiguus
形態的にやや類似している
本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なり子実体が小型
本種と異なり傘と異なり傘表面が顕著な小鱗片状
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が広楕円形
本種と異なり側シスチジアがごく疎らである
本種と琴南里縁シスチジアが棍棒形
本種と異なり傘表皮が狭紡錘形~円筒形の要素からなる毛状被である