(仮訳)ツボカビ目において顕著な遊走子の超微細構造を有する新属Pseudorhizidium
Powell, MJ., Letcher, PM. & Longcore, JE., 2013. Pseudorhizidium is a new genus with distinct zoospore ultrastructure in the order Chytridiales. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/105/2/496.short [Accessed April 12, 2015].
【R3-01728】2015/04/12投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

菌体の形態および遊走子の超微細構造に基づき、Rhizidium endosporangiatumに対して新属Pseudorhizidiumを提唱した。
検討したR. endosporangiatumのJEL 221株(エピタイプ)は米国メイン州において庭園の土壌から分離され、本研究で初めて純粋培養および超微細構造の観察に成功した。
本属の超微細構造はツボカビ科およびキトリオマイセス科のいずれにも合致せず、特に鞭毛基部に電子不透過性の2層のプラグを有する点が独特であった。
USA, Maine, Penobscot County

(新組み合わせ)

Pseudorhizidium endosporangiatum (Karling) M.J. Powell, Letcher & Longcore
旧名:Rhizidium endosporangiatum Karling
語源…(属名)偽の根(仮根がRhizidium属に一見類似していることから)
※本種のエピタイプ標本を指定した。本種の基質としてキチンを初めて報告した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Rhizidium phycophilum
仮根の主軸ががっしりとした幹状
遊走子に”simple MLC cisterna”を有する
遊走子に組織化した微小管性鞭毛根を欠く
本種と異なり土壌から分離されたのではなく藻類との関係が知られている
本種と異なり内生遊走子嚢を欠く
本種と異なり核が凝集したリボソームに覆われるのではなくその外側に位置する
本種と異なり鞭毛プラグが2層ではなく1層
本種と異なり鞭毛プラグが一様の厚さではなく両凹形
本種と異なり遊走子に”kinetosome-associated structure (KAS)”を欠く
リボソームDNAに基づく分子系統解析で遠縁(先行研究)