(仮訳)オーストラリアにおける新組み合わせMultifurca stenophyllaの再発見
Lebel, T., Dunk, C. & May, T., 2012. Rediscovery of Multifurca stenophylla (Berk.) T. Lebel, CW Dunk & TW May comb. nov. (Russulaceae) from Australia. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-012-0856-4 [Accessed January 4, 2014].
【R3-00228】2014/01/04投稿

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3行まとめ

1859年に記載されたが疑問種とされてきたLactarius stenophyllusを、オーストラリアのビクトリア州・タスマニア州で再発見した。
形態形質および分子系統解析の結果に基づき、本種に対して新組み合わせMultifurca stenophyllaを提唱した。
また、Multifurca stenophyllaのレクトタイプおよびエピタイプ指定を行った。
Tasmania, Tarkine Wilderness, Great Western Hwy, Mt Donaldson Track

(新組み合わせ)

Multifurca stenophylla (Berk.) T.Lebel, C.W.Dunk & T.W.May
旧名:Lactarius stenophyllus Berk.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Multifurca furcata
子実体から乳液が分泌される
顕著な臭いを欠く
偽シスチジアを持つ
肉に多数のロゼット状の球状細胞が見られる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリア南東部ではなく北米~中米や中国 (?) に分布する
ナンキョクブナ属ではなくコナラ属やユーカリ属と関係を持つ
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種ほど担子胞子の装飾がしっかりとしていない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(少なくとも塩基配列に5%の違いが見られる)
Multifurca aurantiophylla
本種と異なりオーストラリア南東部ではなくニューカレドニアに分布する
本種と異なり子実体から乳液が分泌されない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Multifurca zonaria
本種と異なりオーストラリア南東部ではなくタイ・中国 (?) に分布する
本種と異なり子実体から乳液が分泌されない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Multifurca roxburghiae
本種と異なり子実体から乳液が分泌されない