(仮訳)ツボカビ目の新種、Rhizidium phycophilum
Picard, KT., Letcher, PM. & Powell, MJ., 2009. Rhizidium phycophilum, a new species in Chytridiales. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.3852/08-194 [Accessed December 25, 2017].
【R3-04699】2017/12/25投稿

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3行まとめ

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州の冷温帯雨林において採集された菌を検討し、Rhizidium phycophilumとして新種記載した。
本種は土壌から花粉を用いて分離されたが、キチン分解性を有するとともに、緑藻と関係を持つとみられた。
本種は同属他種とは遊走子嚢のサイズや装飾、遊走子の放出様式などが異なり、分子系統解析で単系統群を形成するとともに独自の超微細構造を有していた。
Australia, New South Wales, Gloucester Tops NP

(新種)

Rhizidium phycophilum Picard
語源…藻を好む
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Rhizidium verrucosum
土壌に生息する
キチンを好む性質を有する
遊走子嚢が球形
遊走子嚢に装飾を有する
本種と異なり遊走子嚢表面が網目状でディンプルを有するのではなく小型疣状の突起を有する
本種と異なり遊走子が複数の管状の”discharge papillae”から放出される
Rhizidium reniformis
土壌に生息する
キチンを好む性質を有する
遊走子の放出様式が同一
本種と異なり遊走子嚢が球形でない
本種と異なり遊走子嚢に装飾を欠く
Rhizidium elongatum
土壌に生息する
キチンを好む性質を有する
遊走子の放出様式が類似している
遊走子放出時に形成される無色プラグ状の構造が類似している
本種と異なり遊走子嚢が球形ではなく長い不規則形
本種と異なり菌体にしばしば特徴的な幹状の一次仮根軸を欠く
Rhizidium mycophilum
緑藻と関係を有する
キチン分解能を有する
本種より遊走子嚢のサイズが小さい
Rhizidium chitinophilum
キチン分解能を有する
本種より遊走子嚢のサイズが小さい
Rhizidium braziliensis
キチン分解能を有する
本種と遊走子嚢の放出孔の型が異なる
Rhizidium laevis
キチン分解能を有する
本種と”subsporangial swelling”のサイズが異なる