(仮訳)ボタンタケ目において見過ごされてきた属としてのRoselliniella属の解明、およびウメノキゴケ型地衣を宿主とする2番目の種の記載
Hawksworth, DL., Millanes, AM. & Wedin, M. 2010. Roselliniella revealed as an overlooked genus of Hypocreales, with the description of a second species on parmelioid lichens. Persoonia. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/nhn/pimj/2010/00000024/00000001/art00002 [Accessed September 3, 2020] 【R3-07651】2020/9/3投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国雲南省においてカラクサゴケ属地衣に発生した菌を検討し、Roselliniella euparmeliicolaとして新種記載した。
本種とR. atlanticaを対象とした分子系統解析を実施し、後者については地衣生菌としては最古と考えられる15年前の乾燥標本からの配列データ取得に成功した。
その結果、本属がフンタマカビ目ではなくボタンタケ目の系統に含まれることが示されたが、科レベルの位置付けは配列データからは決定できなかった。
中国雲南省玉龍雪山

(新種)

Roselliniella euparmeliicola Millanes & D. Hawksw.
語源…真のParmelia属に生息する(狭義カラクサゴケ属を宿主とすることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Roselliniella atlantica
同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくフランス、イギリスなどに分布する
本種と異なりカラクサゴケ属ではなくキクバゴケ属およびMelanohalea属地衣などを宿主とする
本種と異なり子嚢果が隆起した疣状構造をなすという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子の片方あるいは両方の端がいくぶん尖る傾向にあるという特徴を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Roselliniella atlantica Matzer & Hafellner
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Roselliniella euparmeliicola
同じウメノキゴケ科地衣を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフランス、イギリスなどではなく中国に分布する
本種と異なりキクバゴケ属およびMelanohalea属地衣などではなくカラクサゴケ属を宿主とする
本種と異なり子嚢果が隆起した疣状構造をなす
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子の片方あるいは両方の端がいくぶん尖る傾向にある
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される