(和文題名)長野県の亜高山帯混交樹林より採集された日本新産種Russula granulata
Shimono, Y., Kasuya, T. & Matsuda, Y. 2023. Russula granulata new to Japan, collected in mixed subalpine forests of Nagano Prefecture. Japanese Journal of Mycology. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjom/64/2/64_jjom.R4-10/_article/-char/ja [Accessed December 5, 2023] 【R3-11216】2023/12/5投稿

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3行まとめ

長野県の亜高山帯混交樹林で採集されたRussula granulataを日本新産種として報告し、ヌメリクサハツモドキの和名を与えた。
本種は米国から記載された種で、子実体は中型、傘は帯灰橙色~帯赤褐色で強い粘性を有し、柄の中~下部が触れると淡褐色に変色することなどで特徴づけられた。
本種との同定は形態形質のほか、nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析によっても確かめられた。

(日本新産種)

Russula granulata (Peck) Peck
ヌメリクサハツモドキ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Russula laurocerasi(クサハツモドキ)
日本、米国に分布する
肉眼的形態が類似している(識別困難である)
子実体のサイズが類似している
傘の色が類似している
柄の長さが類似している
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子胞子の装飾が微細な網目で連結する小型円錐形の疣状ではなく翼状装飾である
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula foetens(クサハツ)
日本、中国、米国、カナダに分布する
肉眼的形態が類似している
顕微鏡的形態が類似している
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より傘のサイズが顕著に大きい
本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula ventricosipes
肉眼的形態が類似している
顕微鏡的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり砂丘のマツの樹下に生息する
本種と異なり柄が帯赤色~帯褐赤色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula rufobasalis
中国に分布する
肉眼的形態が類似している
顕微鏡的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり柄が類白色で基部が帯赤褐色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される