2015年10月19日 (仮訳)バンレイシ科植物を宿主とするさび菌類 (2):Dasyspora属 Beenken, L., Zoller, S. & Berndt, R., 2012. Rust fungi on Annonaceae II: the genus Dasyspora Berk. & MA Curtis. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/104/3/659.short [Accessed October 19, 2015]. 【R3-02300】2015/10/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Dasyspora gregariaの形態学的検討および分子系統解析を行い、本種が単一種ではなく11の異なる分類群からなることを明らかにした。 個々の分類群が単一のXylopia属植物の種を宿主とし、狭義のD. gregariaはX. cayennensisに限って発生した。 全種を含む検索表を掲載するとともに、Dasyspora属がサビキン目において他のどの科とも異なる単系統を形成することを示した。 Trinidad and Tobago, Trinidad Island, Mount St Benedict (新種) Dasyspora segregaria Beenken 語源…D. gregariaとは別の 【よく似た種との区別】 Dasyspora gregaria 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が半球形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる) 本種と異なりパナマ、ベネズエラ、ペルー、トリニダード・トバゴではなくスリナム、仏領ギアナ、ブラジルに分布する 本種と異なりXylopia aromaticaではなくX. cayennensisを宿主とする Dasyspora echinata Xylopia aromaticaを宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる) 本種と異なりパナマ、ベネズエラ、ペルー、トリニダード・トバゴではなくブラジルに分布する 本種と異なり冬胞子の側面装飾が半球形ではなく常に円錐形 Brazil, Tocantins, Pedra Branca (新種) Dasyspora echinata Beenken & R. Berndt 語源…刺状の(冬胞子の装飾から) 【よく似た種との区別】 Dasyspora gregaria 同じXylopia属植物を宿主とする nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる、塩基配列では区別できない) 本種と異なりブラジルではなく仏領ギアナに分布する 本種と異なりXylopia aromaticaではなくX. cayennensisを宿主とする 本種と異なり冬胞子の極突起が長い 本種と異なり冬胞子の側面装飾が常に円錐形なのではなく半球形 Dasyspora segregaria Xylopia aromaticaを宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる) 本種と異なりブラジルではなくパナマ、ベネズエラ、ペルー、トリニダード・トバゴに分布する 本種と異なり冬胞子の側面装飾が常に円錐形なのではなく半球形 (新組み合わせ) Dasyspora winteri (Pazschke) Beenken 旧名:Puccinia winteri Pazschke ※本種のレクトタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Dasyspora mesoamericana 同じXylopia属植物を宿主とする 形態的に非常に類似している 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりブラジルではなくメキシコ、ベリーズ、グアテマラ、パナマに分布する 本種と異なりXylopia sericeaではなくX. frutescens/i>を宿主とする 本種より冬胞子の極突起の幅が広い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが小さい 本種と異なり冬胞子側面の疣状突起がしばしば横長 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora frutescentis 同じXylopia属植物を宿主とする ブラジルに分布する 形態的に非常に類似している 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりベネズエラ、ガイアナ、仏領ギアナにおける分布が知られている 本種より冬胞子の極突起の幅が広い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが小さい 本種と異なり冬胞子側面の疣状突起がしばしば横長 本種と異なりXylopia sericeaではなくX. frutescens/i>を宿主とする nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora gregaria 同じXylopia属植物を宿主とする ブラジルに分布する 冬胞子のサイズの範囲が重なる 本種と異なりXylopia sericeaではなくX. aromaticaおよびX. cayennensisを宿主とする 本種と異なりスリナム、仏領ギアナにおける分布が知られている 本種より冬胞子の装飾の丈が高い 本種と異なり冬胞子側面の装飾が平らでいくぶん多角形の疣からなる小区画状ではなく半球形~円錐形の疣からなる瘤状~刺状 Dasyspora nitidae 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりブラジルではなく仏領ギアナに分布する 本種と異なりXylopia sericeaではなくX. nitidaを宿主とする 本種より冬胞子の極突起の幅が広い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが大きい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される French Guiana, Matoury canton, Matoury, Masif de Mirande (新種) Dasyspora frutescentis Beenken 語源…Xylopia frutescensの 【よく似た種との区別】 Dasyspora mesoamericana 同じXylopia frutescensを宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なり中米ではなく南米北部に分布する 本種より冬胞子のサイズが大きい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora winteri 同じXylopia属植物を宿主とする ブラジルに分布する 形態的に非常に類似している 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりベネズエラ、ガイアナ、仏領ギアナにおける分布が知られていない 本種より冬胞子の極突起の幅が狭い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが大きい 本種と異なり冬胞子側面の疣状突起がしばしば横長という特徴を欠く 本種と異なりXylopia sericeaではなくX. frutescens/i>を宿主とする nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora ferrugineae 仏領ギアナに分布する 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる、CO3の配列が同一、nrLSUおよびnrSSUの配列で区別できない) 本種と異なりブラジル、ガイアナ、ベネズエラにおける分布が知られていない 本種と異なりXylopia frutescens var. ferrugineaではなくX. frutescens var. frutescensを宿主とする ITSおよびITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される French Guiana, Mana Canton, road to Montagne de Fer, branch from road N1 at km 200 (新種) Dasyspora ferrugineae Beenken 語源…Xylopia frutescens var. ferrugineaの 【よく似た種との区別】 Dasyspora frutescentis 仏領ギアナに分布する 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる、CO3の配列が同一、nrLSUおよびnrSSUの配列で区別できない) 本種と異なりブラジル、ガイアナ、ベネズエラにおける分布が知られている 本種と異なりXylopia frutescens var. frutescensではなくX. frutescens var. ferrugineaを宿主とする ITSおよびITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Panama, Fort Sherman (新種) Dasyspora mesoamericana Beenken 語源…メソアメリカの 【よく似た種との区別】 Dasyspora winteri 同じXylopia属植物を宿主とする 形態的に非常に類似している 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりメキシコ、ベリーズ、グアテマラ、パナマではなくブラジルに分布する 本種と異なりXylopia frutescensではなくX. sericeaを宿主とする 本種より冬胞子の極突起の幅が狭い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが大きい 本種と異なり冬胞子側面の疣状突起がしばしば横長という特徴を欠く nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora frutescentis 同じXylopia frutescensを宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なり南米北部ではなく中米に分布する 本種より冬胞子のサイズが小さい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Brazil, Distrito Federal, Parque National Aguas Emendadas NE of Brasilia (新種) Dasyspora emarginatae Beenken 語源…Xylopia emarginataの 【よく似た種との区別】 Dasyspora amazonica ブラジルに分布する 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりXylopia emarginataではなくX. cf. amazonicaを宿主とする 本種より冬胞子のサイズが小さい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される French Guiana, Roura canton, road to Kaw (D6), side road to Fougasier, Montagne de Kaw (新種) Dasyspora nitidae Beenken 語源…Xylopia nitidaの 【よく似た種との区別】 Dasyspora winteri 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なり仏領ギアナではなくブラジルに分布する 本種と異なりXylopia nitidaではなくX. sericeaを宿主とする 本種より冬胞子の極突起の幅が狭い 本種より冬胞子側面の疣状突起のサイズが小さい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される French Guiana, Kourou canton, Degrad Saramaka, near waterworks, forest at river Kourou (新種) Dasyspora guianensis Beenken 語源…(仏領)ギアナ産の 【よく似た種との区別】 Dasyspora amazonica 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なり仏領ギアナではなくブラジルに分布する 本種と異なりXylopia benthamiiではなくX. amazonicaを宿主とする 本種より冬胞子のサイズが小さい 本種より冬胞子の極突起の幅が狭い nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Brazil, Amazonas, Paraiso, Madeira River (新種) Dasyspora amazonica Beenken 語源…アマゾンの 【よく似た種との区別】 Dasyspora guianensis 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりブラジルではなく仏領ギアナに分布する 本種と異なりXylopia amazonicaではなくX. benthamiiを宿主とする 本種より冬胞子のサイズが大きい 本種より冬胞子の極突起の幅が広い nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dasyspora emarginatae ブラジルに分布する 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子側面の装飾が扁平な多角形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. winteriクレードに含まれる) 本種と異なりXylopia cf. amazonicaではなくX. emarginataを宿主とする 本種より冬胞子のサイズが大きい nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Dasyspora gregaria (Kunze) Henn. ※本種のレクトタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Dasyspora winteri 同じXylopia属植物を宿主とする ブラジルに分布する 冬胞子のサイズの範囲が重なる 本種と異なりXylopia aromaticaおよびX. cayennensisではなくX. sericeaを宿主とする 本種と異なりスリナム、仏領ギアナにおける分布が知られていない 本種より冬胞子の装飾の丈が低い 本種と異なり冬胞子側面の装飾が半球形~円錐形の疣からなる瘤状~刺状ではなく平らでいくぶん多角形の疣からなる小区画状 Dasyspora segregaria 同じXylopia属植物を宿主とする 冬胞子のサイズの範囲が重なる 冬胞子側面の装飾が半球形 nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる) 本種と異なりスリナム、仏領ギアナ、ブラジルではなくパナマ、ベネズエラ、ペルー、トリニダード・トバゴに分布する 本種と異なりXylopia cayennensisではなくX. aromaticaを宿主とする Dasyspora echinata 同じXylopia属植物を宿主とする nrSSU+nrLSU、ITS、ITS+nrSSU+nrLSU+CO3に基づく分子系統解析で近縁(同じD. gregariaクレードに含まれる、塩基配列では区別できない) 本種と異なり仏領ギアナではなくブラジルに分布する 本種と異なりXylopia cayennensisではなくX. aromaticaを宿主とする 本種と異なり冬胞子の極突起が短い 本種と異なり冬胞子の側面装飾が半球形ではなく常に円錐形