(仮訳)インド西海岸の砂丘に産したアーバスキュラー菌根菌の新種、Sacculospora felinovii
Willis, A. et al., 2016. Sacculospora felinovii, a novel arbuscular mycorrhizal fungal species (Glomeromycota) from dunes on the west coast of India. Mycological. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1208-6 [Accessed August 20, 2016].
【R3-03216】2016/08/20投稿

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3行まとめ

インド、ゴア州の海岸砂丘において得られたエントロフォスポラ型の胞子を検討し、Sacculospora felinoviiとして新種記載した。
本種の胞子はポーランド産のS. balticaと一見ほぼ同一であったが、胞子壁外層が顕著に異なることが示された。
また、両種の差異はnrSSU+ITS+nrLSUに基づく分子系統解析によっても裏付けられた。
Goa, India

(新種)

Sacculospora felinovii Willis, B ł aszk., T. Prabhu, Chwat, Góralska, Sashidhar, Harris, J. D ’ Souza, Vaingankar & Adholeya
語源…Bernard Felinov Rodrigues教授に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Sacculospora baltica
海岸砂丘に生息する
胞子が識別不能なほど類似している
胞子を覆う菌糸のサイズが類似している
胞子を覆う菌糸の色が類似している
nrSSU+ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくポーランド、スイス、チリなどに分布する
本種と異なり内陸の砂丘、山地、高山帯などにも生息する
本種と異なり胞子壁第1層が3層ではなく4層からなる
本種より胞子壁第1層最外層の疣の丈が低い
本種より胞子壁第1層の最も厚い層が1.2-1.5倍ほど薄い
本種と異なり胞子壁第1層に複屈折性を示す層を欠く
本種より胞子壁第2層の2番目の層が薄い
本種と異なり胞子を覆う菌糸が通常直線状なのではなく通常屈曲する
nrSSU+ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(平均10.1%の差異)
Ambispora spp.
胞子壁に複屈折性を示す層を含むことがある
本種と異なり胞子がエントロフォスポラ型ではなくアカウロスポラ型
本種と系統的に大きく異なる