(仮訳)パキスタン産の新種Sarcogyne balochistanensis
Din, AU. et al., 2022. Sarcogyne balochistanensis sp. nov. (Acarosporales, Acarosporaceae) from Pakistan. Biology Bulletin. Available at: https://link.springer.com/article/10.1134/s1062359022150079 [Accessed April 28, 2023] 【R3-10554】2023/4/28投稿

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3行まとめ

パキスタン、バローチスターン州で採集された岩上生痂状地衣の一種を検討し、Sarcogyne balochistanensisとして新種記載した。
本種は地衣体が淡白色の穀粉状であり、子実層の丈がかなり高く、子実下層が淡褐色、子嚢胞子が比較的長く幅広いことなどで特徴づけられた。
本種はITS+nrLSUに基づく分子系統解析でも独自の系統を形成した。
Pakistan, Balochistan, District Killa Saifullah, Muslim Bagh

(新種)

Sarcogyne balochistanensis Alla Ud Din, K. Habib, Niazi & Khalid
語源…バローチスターン産の
※2023年4月28日現在、本種はMycoBank/Species fungorumに登録されていない。

【よく似た種との区別】
Sarcogyne integra
地衣体が亀裂状~小区画状
本種と異なり地衣体が薄いのではなく厚い
本種と異なり子器が湿時変色しないのではなく赤色を帯びる
本種と異なり子器表面が皺状ではなく平滑
本種より子実層の丈が低い
本種より子実下層の丈が低い
本種と異なり子実下層が非アミロイドではなくアミロイド
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Sarcogyne magnussonii
岩上生地衣である
地衣体が白色
本種より地衣体が薄い
本種と異なり子器が帯赤黒色ではなく黒色
本種と異なり子器表面が平滑
本種より子実層の丈が低い
本種と異なり子実上層にメラニンの付着物を伴うという特徴を欠く
本種より子実下層の丈が低い
本種より子嚢のサイズが小さい
Sarcogyne albothallina
子器盤が成熟時小皺状
子器盤に炭化した付着物を伴う
本種と異なり地衣体が穀粉状でない
本種より子実層の丈が低い
本種と異なり子実層がアミロイドではなくヘミアミロイド
本種より子実下層の丈が低い
本種と異なり子実下層がIKI陰性ではなくIKI陽性
本種より子嚢のサイズが小さい
Sarcogyne clavus
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスウェーデンなどに分布する
本種と異なり岩上生地衣でない
本種と異なり子器が純黒色でない
本種と異なり子実層の丈がかなり高いという特徴を欠く
本種と異なり子実下層が淡褐色でない
本種より子嚢のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarcogyne regularis
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくスウェーデン、ノルウェーなどに分布する
本種と異なり岩上生地衣でない
本種と異なり子器が純黒色でない
本種と異なり子実層の丈がかなり高いという特徴を欠く
本種と異なり子実下層が淡褐色でない
本種より子嚢のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される