(仮訳)シアノビオントと化学型多型を有する北米西部の固有種に対する新組み合わせ、Stereocaulon tomentosoides
McCune, B., Vančurová, L. & Myllys, L. 2023. Stereocaulon tomentosoides, a new combination for a western North American endemic species with cyanobiont and chemotype polymorphisms. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://pfsyst.botany.pl/-Stereocaulon-tomentosoides-a-new-combination-for-na-western-North-American-endemic,172960,0,2.html [Accessed January 8, 2024] 【R3-11317】2024/1/8投稿

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3行まとめ

北米西部の太平洋岸北西部の固有種である地衣、Stereocaulon sasakii var. tomentosoidesを種に昇格させた。
これに伴い、S. sasakiiを北米産の種リストから削除した。
また、S. sasakii var. simplexを基本種の変異として扱ったほか、新種S. cyaneumを記載した。
USA, Minnesota, Itasca Co., mine dumps S of Lower Prairie Lake, N of Grand Rapids and Highway 61

(新種)

Stereocaulon cyaneum McCune
語源…シアンの(地衣体の色から)
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【よく似た種との区別】
Stereocaulon tomentosum
米国、カナダに分布する
生息環境が類似している
フィロクラディアの形態が類似している
子嚢胞子の形態が類似している
地衣成分が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィンランド、アルゼンチン、ロシア、スロバキアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体が乾燥していても湿っていても青色を帯びるという特徴を欠く
本種と異なりトメンタが常に豊富で膨れるという特徴を欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Stereocaulon dactylophyllum
米国、カナダに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地上ではなく岩上などに生じる
本種と異なり地衣体が乾燥していても湿っていても青色を帯びるという特徴を欠く
本種と異なり子器が多数存在する
本種と異なり子器が小型である
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ、新階級)

Stereocaulon tomentosoides (I.M. Lamb) McCune
旧名:Stereocaulon sasakii var. tomentosoides I.M. Lamb
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【よく似た種との区別】
Stereocaulon tomentosum
北米に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子器が多数存在する
子器が小型である
トメンタを有する
シアノビオントがNostoc属である
地衣成分としてスチクチン酸類を含むことがある
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体がUV+類白色ではなくUV陰性
本種と異なり髄層がP陰性ではなく常にP+橙色である
本種と異なり髄層が常にK+黄色~帯橙色である
本種と異なり髄層がKC+帯橙色ではなく常にKC陰性である
本種と異なり地衣成分として主にロバール酸を含むという特徴を欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Stereocaulon sasakii(ムクムクキゴケ)
形態的に類似している(識別困難である)
本種と異なり北米ではなく日本、ロシアなどに分布する
本種と異なり子器が強く凸形で縁部を欠くことがある
本種ほどトメンタがしばしば発達しないことがある
Stereocaulon alpinum
ほぼ同所的に分布する
形態的に類似している(識別困難である)
本種より北米北西部において北方に分布が広がる
本種と異なり子器が多数存在するという特徴を欠く
本種と異なり子器が末端生および側生ではなく末端生である
本種より子器のサイズが大きい