(仮訳)果樹の胴枯病および枝枯病を引き起こす病原菌の新種、Stilbocrea banihashemiana
Bolboli, Z. et al., 2022. Stilbocrea banihashemiana sp. nov. a New Fungal Pathogen Causing Stem Cankers and Twig Dieback of Fruit Trees. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/8/7/694 [Accessed July 5, 2022] 【R3-09663】2022/7/5投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

イラン、ファールス州の果樹園において胴枯病および枝枯病のイチジクとビワから分離された菌を検討し、Stilbocrea banihashemianaとして新種記載した。
本種は天然基質でも培養下でもStilbella-likeの無性生殖構造を欠き、長短2型のフィアライドからそれぞれ円筒形と球形の分生子を形成することなどで特徴づけられた。
接種試験ではイチジクとビワの両方に胴枯症状を認めたほか、アーモンド、オリーブ、リンゴ、マルメロに対しても病原性を有していた。
Iran, Fars Province, Firuzabad

(新種)

Stilbocrea banihashemiana Z. Bolboli, B. Tavakolian & Mostowf.
語源…イチジクの潰瘍病をイランから初めて報告したZia Banihashemi教授に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Stilbocrea walteri
イランに分布する
宿主に対して病原性を有する
Stilbella-likeの無性生殖構造を欠く
フィアライドが分枝しない
ITS、tef1rpb2、ITS+tef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイチジクとビワではなく柑橘類などを宿主とする
本種と異なりフィアライドに長短2型があるのではなく短い型のみである
本種と異なり分生子に球形と円筒形の2型があるのではなく円筒形のみである
ITS、tef1rpb2、ITS+tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Stilbocrea macrostoma
イランに分布する
宿主に対して病原性を有する
ITS、tef1rpb2、ITS+tef1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイチジクとビワではなくオークなどを宿主とする
本種と異なりシンネマを形成する
本種と異なりフィアライドに長短2型があるという特徴を欠く
本種と異なり分生子に球形と円筒形の2型があるという特徴を欠く
ITS、tef1rpb2、ITS+tef1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される