2024年5月7日 (仮訳)分類学的および系統学的根拠により明らかになったパキスタン産のMarasmius属1新種と1新産種 Asif, M. et al. 2024. Taxonomic and phylogenetic evidence reveal a new species and a new record of the genus Marasmius (Marasmiaceae) from Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.646.1.2 [Accessed May 7, 2024] 【R3-11678】2024/5/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタンで採集された2種の菌を検討し、それぞれ新種Marasmius pakistanicus、パキスタン新産種M. paratrichotusとして報告した。 前者はパンジャーブ州で発見され、傘が小型で橙色、襞がクリーム色であり、分子系統解析でSicci節クレードに含まれた。 後者は従来西アフリカのサントメ島のみから知られていた種で、カイバル・パクトゥンクワ州で発見され、本報告によりパキスタン産本属菌は14種に増加した。 Pakistan, Punjab province, Pirowal Reserve Forest, Khanewal district (新種) Marasmius pakistanicus M. Asif, Saba, & M. Raza 語源…パキスタンの 【よく似た種との区別】 Marasmius curreyi(ヒメホウライタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 縁シスチジアが箒状 傘表皮の細胞が箒状 本種と異なりパキスタンではなくモーリシャス、米国、マダガスカルなどに分布する 本種と異なり傘が赤褐色で中央部が桃赤色 本種と異なり傘が臍状 本種と異なり襞が帯黄色 本種と異なり襞に襟帯を有する 本種と異なり柄が短い 本種と異なり柄が糸状 本種と異なり柄基部に菌糸体を伴わない 本種より担子胞子のサイズが比較的大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Marasmius ruforotula アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく米国、韓国などに分布する 本種と異なり傘中央部が黒色 本種と異なり傘が凸形で縁部が屈曲する 本種と異なり傘表面が溝状 本種と異なり襞の間隔がやや疎 本種と異なり襞が白色~淡クリーム色 本種と異なり担子胞子が倒卵状~楕円形または扁桃形 本種と異なり縁シスチジアが円筒状棍棒形 本種と異なり傘表皮がほとんどの場合円筒形のSiccus型細胞からなる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Marasmius ypyrangensis ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり傘が肉桂橙色~淡肉桂色 本種と異なり傘が截断状~凸形 本種と異なり傘中央部に点をあらわす 本種と異なり襞の間隔がやや疎 本種と異なり襞がしばしば不明瞭な襟帯状 本種より柄が比較的長い 本種と異なり柄が黄金褐色~暗褐色 本種と異なり柄が糸状~円筒形 本種と異なり柄表面が”chitinous”で無毛 本種と異なり担子胞子が楕円形~やや長楕円形または棍棒形 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形~僅かに洋独楽形、円筒形 本種と異なり傘表面が円筒形のSiccus型箒状細胞からなる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Marasmius nigrobrunneus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくタイなどに分布する 本種と異なり傘が褐黒色 本種と異なり傘縁部が内側に巻く 本種と異なり襞縁部が暗色 本種より柄が比較的長い 本種と異なり担子胞子がかなり大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形~紡錘状 本種と異なり縁シスチジアが類円筒形 本種と異なり傘表皮細胞が非常に暗色 本種と異なり傘表皮細胞が洋梨形または稀に類円筒形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Marasmius brunneoaurantiacus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくマダガスカル、韓国などに分布する 本種と異なり傘のサイズがかなり大型 本種と異なり傘が淡褐色~褐色 本種と異なり傘が鐘形~凸形 本種と異なり襞が白色で縁部が褐色 本種より柄が比較的長い 本種と異なり担子胞子が楕円形~紡錘状 本種と異なり縁シスチジアが類円筒形 本種と異なり傘表皮が洋梨形のSiccus型箒状細胞である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (アジア、パキスタン新産種) Marasmius paratrichotus C.L. Grace, Desjardin & B.A. Perry 【よく似た種との区別】 Marasmius trichotus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりサントメ・プリンシペおよびパキスタンではなく韓国などに分布する 本種と異なり小枝ではなく双子葉植物の葉に生じる 本種と異なり傘表面が明瞭かつ直立する黄褐色~黄金色の剛毛からなる毛状 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり柄表皮にSiccus型箒状細胞を欠く 本種より柄剛毛が長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Marasmius atrorubens ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりサントメ・プリンシペおよびパキスタンではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり傘が淡色 本種と異なり襞が直生する 本種と異なり柄表面が帯黄色の剛直な直立する尖った毛に覆われる 本種と異なり縁シスチジアの幅が広い 本種と異なり傘シスチジアを有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される