(仮訳)新種Melomastia italicaの分類学的位置およびディフロロマイセス目の系統学的再評価
Norphanphoun, C. et al., 2017. Taxonomic Position of Melomastia italica sp. nov. and Phylogenetic Reappraisal of Dyfrolomycetales. Cryptogamie, Mycologie. Available at: https://doi.org/10.7872/crym/v38.iss4.2017.507 [Accessed September 30, 2018].
【R3-05541】2018/10/1投稿

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3行まとめ

分類未確定とされてきたMelomastia属の分類学的位置を検討し、本属がクロイボタケ綱ディフロロマイセス目プリューロトレマ科に含まれることを示した。
イタリア、エミリア=ロマーニャ州においてブドウの枯枝から分離された菌を検討し、Melomastia italicaとして新種記載した。
Dyfrolomyces maolanensisMelomastia属に移した。
Italy, Province of Forlì-Cesena, near Monte Cavallo-Meldola

(新種)

Melomastia italica Norphanph., Camporesi, T.C. Wen & K.D. Hyde
語源…イタリアの
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【よく似た種との区別】
Melomastia antarctica
子嚢胞子の隔壁数が2
本種と異なりイタリアではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なりブドウではなくGaultheria mucronataなどを宿主とする
本種より子嚢果の最大サイズが大きい
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれない
Melomastia chilensis
子嚢胞子の隔壁数が2
子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれる
本種と異なりイタリアではなくチリなどに分布する
本種と異なりブドウではなくSophora macrocarpaなどを宿主とする
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢の幅が広い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Melomastia mastoidea
子嚢胞子の隔壁数が2
本種と異なりイタリアではなくウクライナ、デンマーク、インド、ポーランド、バミューダ諸島、ロシア、ポルトガル、イギリスなどに分布する
本種と異なりブドウではなくバラ属植物などを宿主とする
本種より子嚢果の長径が大きい
本種より子嚢果の短径が狭い
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれない
Melomastia maolanensis
枯枝に発生する
nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなく中国などに分布する
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が2ではなく3
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれない
nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Melomastia maolanensis (J.F. Zhang, J.K. Liu, K.D. Hyde & Z.Y. Liu) Norphanph., T.C. Wen & K.D. Hyde
旧名:Dyfrolomyces maolanensis J.F. Zhang
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【よく似た種との区別】
Melomastia italica
枯枝に発生する
nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国などではなくイタリアに分布する
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より子嚢胞子が短い
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3ではなく2
本種と異なり子嚢胞子がゼラチン質の鞘に包まれる
nrLSU+nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される