2015年2月18日 （仮訳）新種Leptographium sinenseおよびLeptographium longiconidiophorumを含むLeptographium procerum種複合体の系統分類 Yin, M. et al. 2015. Taxonomy and phylogeny of the Leptographium procerum complex, including Leptographium sinense sp. nov. and Leptographium longiconidiophorum sp. nov. Antonie van Leeuwenhoek. …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10482-014-0351-9 [Accessed February 17, 2015]. 【R3-01567】2015/02/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 形態学的検討と複数遺伝子に基づく分子系統解析により、Leptographium procerum種複合体における種の境界の再検討を行った。 本複合体に9種を認め、うち中国産のL. sinense、日本産のL. longiconidiophorumの2種を新種記載した。 本複合体の全種がヘテロタリックであること、多様性の中心が東アジアであることなどが示唆された。 山梨県甲府市 （新種） Leptographium longiconidiophorum M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…長い分生子柄の 【よく似た種との区別】 Leptographium sinense 東アジアに分布する マツ属植物を宿主とする ITS2-LSU+ACT+βT+CAL+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁（同じクレードAに含まれる） 本種と異なり日本ではなく中国に分布する 本種と異なりアカマツではなくPinus elliottiiを宿主とする 本種より分生子柄がずっと短い 本種より分生子柄が暗色 本種と異なり培養下で分生子柄が培地全体に形成されるのではなく同心円状に形成される 本種と異なり培養下で分生子が単生～10本までが集まりをなすのではなく単生する ITS2-LSU+ACT+βT+CAL+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される（ACTに1塩基、CALに3塩基、EF1-αに5塩基の差異） 中国江西省 （新種） Leptographium sinense M.L. Yin, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. 語源…中国産の 【よく似た種との区別】 Leptographium longiconidiophorum 東アジアに分布する マツ属植物を宿主とする ITS2-LSU+ACT+βT+CAL+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁（同じクレードAに含まれる） 本種と異なり中国ではなく日本に分布する 本種と異なりPinus elliottiiではなくアカマツを宿主とする 本種より分生子柄がずっと長い 本種より分生子柄が明色 本種と異なり培養下で分生子柄が同心円状に形成されるのではなく培地全体に形成される 本種と異なり培養下で分生子が単生するのではなく単生～10本までが集まりをなす ITS2-LSU+ACT+βT+CAL+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される（ACTに1塩基、CALに3塩基、EF1-αに5塩基の差異） USA, Maine, Massabesic Experimental Forest （その他掲載種） Leptographium procerum (W.B. Kendr.) M.J. Wingf. ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Leptographium profanum 米国に分布する ITS2-LSU+ACT+β-チューブリン+カルモジュリン+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁（同じクレードBに含まれる） 本種と異なり針葉樹ではなく広葉樹から分離される 本種と異なり樹皮下キクイムシとの関係が確かめられていない ITS2-LSU+ACT+β-チューブリン+カルモジュリン+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Leptographium gracile D. Paciura, Z.W. de Beer & M.J. Wingf. ※Leptographium latensを本種のシノニムとした。