(仮訳)Pluteus eugraptusおよび形態的に類似する菌の分類
Justo, A. et al., 2011. Taxonomy of Pluteus eugraptus and morphologically similar taxa.Mycologia. … Available at: http://www.mycologia.org/content/103/3/646.short [Accessed March 9, 2015].
【R3-01627】2015/03/10投稿

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3行まとめ

ウラベニガサ属Celluloderma節のPluteus eugraptusを含む菌群の形態学的検討および分子系統解析を行った。
本菌群に含まれるスペイン産のP. multiformisおよびマデイラ諸島、ロシア、米国産のP. eludensを新種記載した。
両種は縁シスチジアが有色で、傘表皮に棍棒形~有柄球形の要素と細長い要素の両方を含む点が共通していたが、シスチジアと傘表皮の形質に基づき区別された。
Spain, La Rioja, Santa Lucía, Valle de Ocón

(新種)

Pluteus multiformis, Justo, A. Caball. & G. Muñoz
語源…多型の(傘表皮の細胞に変異が大きいことから)
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【よく似た種との区別】
Pluteus eludens
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりスペインではなくマデイラ諸島・ロシア・米国に分布する
本種より側シスチジアの量が多い
本種と異なり側シスチジアが主に狭小嚢形ではなく狭瓶形~紡錘形
本種と異なり縁シスチジアが主に棍棒形という特徴を欠く
本種ほど傘表皮の細長い要素の変異が大きくない
本種と異なり柄シスチジアが棍棒形という特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(5.8-6%の差異)
Pluteus eugraptus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりスペインではなくスリランカ・アフリカ・北米・南米(・日本?)に分布する
本種より側シスチジアの量が多い
本種と異なり縁シスチジアが主に棍棒形という特徴を欠く
本種ほど傘表皮の細長い要素の変異が大きくない
本種と異なり柄シスチジアが棍棒形という特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(17%の差異、ただし解析に用いたP. eugraptusの同定は未確定)
Pluteus psychriophorus var. chusqueae
本種と異なりスペインではなくアルゼンチンに分布する
本種より側シスチジアの量が多い
本種と異なり縁シスチジアが主に棍棒形という特徴を欠く
本種ほど傘表皮の細長い要素の変異が大きくない
本種と異なり柄シスチジアが棍棒形という特徴を欠く
Portugal, Madeira, Parque Ecológico

(新種)

Pluteus eludens, E.F. Malysheva, Minnis & Justo
語源…逃れる(広範に分布するにもかかわらず詳細な検討なしでは認識できなかったことから)
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【よく似た種との区別】
Pluteus multiformis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりマデイラ諸島・ロシア・米国ではなくスペインに分布する
本種より側シスチジアの量が少ない
本種と異なり側シスチジアが狭瓶形~紡錘形ではなく主に狭小嚢形
本種と異なり縁シスチジアが主に棍棒形
本種より傘表皮の細長い要素の変異が大きい
本種と異なり柄シスチジアが棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(5.8-6%の差異)
Pluteus eugraptus
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりマデイラ諸島・ロシア・米国ではなくスリランカ・アフリカ・北米・南米(・日本?)に分布する
本種と異なり側シスチジアが小囊形・狭小囊形・狭棍棒形・狭瓶形・長い柄を有する卵形ではなく狭瓶形~紡錘形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(16%の差異、ただし解析に用いたP. eugraptusの同定は未確定)
Pluteus psychriophorus var. chusqueae
本種と異なりマデイラ諸島・ロシア・米国ではなくアルゼンチンに分布する
本種と異なり材ではなく草本を基質とする
本種より傘表皮の要素がずっと長い
Pluteus stigmatophorus
襞の縁部が暗褐色
本種と異なりマデイラ諸島・ロシア・米国ではなくスリランカに分布する
本種と異なり傘が暗褐色の小鱗片に覆われる
本種と異なり柄が白色ではなく黄色を帯びる
本種と異なり柄が暗褐色の小鱗片に覆われる
本種と異なり側シスチジアが小囊形・狭小囊形・狭棍棒形・狭瓶形・長い柄を有する卵形ではなく棍棒形
本種より傘表皮の要素が長い

(その他掲載種)

Pluteus eugraptus (Berk. & Broome) Sacc.
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【よく似た種との区別】
Pluteus multiformis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりスリランカ・アフリカ・北米・南米(・日本?)ではなくスペインに分布する
本種より側シスチジアの量が少ない
本種と異なり縁シスチジアが主に棍棒形
本種より傘表皮の細長い要素の変異が大きい
本種と異なり柄シスチジアが棍棒形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(17%の差異、ただし解析に用いた本種の同定は未確定)
Pluteus eludens
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じcinereofuscusクレードに含まれる)
本種と異なりスリランカ・アフリカ・北米・南米(・日本?)ではなくマデイラ諸島・ロシア・米国に分布する
本種と異なり側シスチジアが狭瓶形~紡錘形ではなく小囊形・狭小囊形・狭棍棒形・狭瓶形・長い柄を有する卵形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(16%の差異、ただし解析に用いたP. eugraptusの同定は未確定)