(仮訳)新組み合わせThalloidima squamatum:ヨーロッパ産の目立つ普通種だが見過ごされてきた地衣
Westberg, M. et al. 2023. Thalloidima squamatum comb. nov. – a distinct and common but overlooked lichen in Europe. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://pfsyst.botany.pl/-Thalloidima-squamatum-comb-nov-a-distinct-and-common-but-overlooked-lichen-in-Europe,173183,0,2.html [Accessed January 5, 2024] 【R3-11309】2024/1/5投稿

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3行まとめ

ヨーロッパ産の普通種であるThalloidima sedifoliumについて再検討した。
従来本種の変種とされていた分類群をT. squamatumとして種に昇格させ、エピタイプ標本を指定した。
本種はT. sedifoliumとは生息環境のほか地衣体や子器、子嚢胞子、果殻のサイズや色なども異なっていた。
Sweden, Gotland, Hejnum par., Hejnum hällar, ~2 km NE of Hejnum church, N of the small road towards Kallgatburg

(その他掲載種)

Thalloidima sedifolium (Scop.) Kistenich, Timdal, Ben diksby & S. Ekman
※本種のエピタイプ標本を指定した。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Thalloidima squamatum
同所的に分布する
同時に発生することがある
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地面に直接または地面に生えるコケ上ではなく岩上または岩上のコケのクッション上に生える
本種より地衣体の鱗片のサイズが大きい
本種より地衣体の鱗片が直立する
本種と異なり地衣体の鱗片が時に円柱形
本種より子器のサイズが大きい
本種より果殻が淡色で赤色を帯びない
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Thalloidima squamatum (Hoffm.) M. Westb. & Timdal
旧名:Psora squamata Hoffm.
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Thalloidima sedifolium
同所的に分布する
同時に発生することがある
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり岩上または岩上のコケのクッション上ではなく地面に直接または地面に生えるコケ上に生える
本種より地衣体の鱗片のサイズが小さい
本種ほど地衣体の鱗片が直立しない
本種と異なり地衣体の鱗片が時に円柱形という特徴を欠く
本種より子器のサイズが小さい
本種より果殻が濃色で赤色を帯びる
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thalloidima rosulatum
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体の鱗片が顕著な裂片状である
本種より地衣体の鱗片表面が粗い粉霜に覆われる
本種と異なり子実下層が無色
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thalloidima physaroides
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり偽盃点が時に不明瞭である
本種と異なり偽盃点が時に僅少である
本種と異なり偽盃点が白色である
本種と異なり髄層菌糸が厚壁である
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thalloidima opuntioides
形態的に類似している(混同のおそれがある)
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体の鱗片が典型的には重生する
本種と異なり地衣体の鱗片が大型である
本種と異なり地衣体の鱗片表面に粉霜を欠くか縁部に薄く有するのではなく表面が蝋質で縁部に粉霜を伴う
本種と異なり化学型が常にYである
mtSSU+ITS+nrLSU+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される