(和文題名)台湾のカラタチゴケ属(子嚢菌亜綱、カラタチゴケ科)
Kashiwadani, H., Moon, KH. & Lai, MJ. 2006. The Genus Ramalina (Ascomycotina: Ramalinaceae) in Taiwan. Memoranda of the National Science Museum, Tokyo. Available at: https://www.kahaku.go.jp/research/publication/memoir/download/44/4413.pdf [Accessed July 8, 2023] 【R3-10765】2023/7/8投稿

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3行まとめ

台湾産Ramalina属地衣を調査し、12種を同定した。
そのうち1種をR. inclinataとして新種記載した。
また、台湾新産種として4種を報告した一方、2種を台湾産地衣の一覧から除外した。
台湾屏東県恒春鎮Mt. Da Jian Shu Shan

(新種)

Ramalina inclinata Kashiw., K.H. Moon & M.J. Lai
語源…傾いた
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【よく似た種との区別】
Ramalina litoralis(イソカラタチゴケ)
台湾に分布する
岩上生地衣である
地衣体が中実
地衣体の枝が類似している
粉芽を欠く
偽盃点が不明瞭である
偽盃点が楕円形
本種と異なり地衣体の枝が類円筒形ではなく不規則に太まる
本種と異なり粉芽を欠くのではなく有する
本種と異なり裂芽を欠くのではなく有する
本種と異なり”chondroid tissue”が平滑ではなく明らかに亀裂状
本種と異なり”chondroid tissue”が髄層菌糸にまで拡散しない
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸およびノルスチクチン酸を含むという特徴を欠く
Ramalina pluviariae
本種と異なり台湾ではなくカナリア諸島などに分布する
本種と異なり偽盃点が条線状
本種と異なり皮層が顕著である
本種と異なり地衣成分としてプロトセトラル酸またはサラジン酸類を含む
Ramalina scopulorum var. nematodes
本種と異なり台湾ではなくカナリア諸島などに分布する
本種と異なり偽盃点が条線状
本種と異なり皮層が顕著である
本種と異なり地衣成分としてプロトセトラル酸またはサラジン酸類を含む

(その他掲載種)

Ramalina conduplicans Vain.
カラタチゴケ
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【よく似た種との区別】
Ramalina hossei
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
地衣体が中実
粉芽を有する
偽盃点が点状
地衣成分としてホモセキカ酸またはジバリカト酸を含む
本種より地衣体の主軸の幅が狭い
本種と異なり地衣体の末端枝に結節状かつ裂芽状の小枝を有する
本種と異なりホルドファストが共通である

(その他掲載種)

Ramalina dilacerata (Hoffm.) Hoffm.
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【よく似た種との区別】
Ramalina pertusa(ツヅレカラタチゴケモドキ)
台湾に分布する
地衣体が中空
本種と異なり地衣体の窄孔が稀ではなく普通である
本種より地衣体の窄孔のサイズが大きい
本種と異なり髄層菌糸が不連続なクラスターをなすという特徴を欠く
本種と異なり”chondroid tissue”が埋生する束状でない
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含む
Ramalina pumila
台湾に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体の枝の形態が類似している
地衣体の窄孔が稀である
地衣体の窄孔が小型である
地衣体が中空である
地衣成分が類似している
本種と異なり山地ではなく低地に分布する
本種と異なり髄層菌糸が連続的であり、地衣体の”chondroid layer”と密着する

(その他掲載種)

Ramalina hossei Vain.
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【よく似た種との区別】
Ramalina conduplicans(カラタチゴケ)
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
地衣体が中実
粉芽を有する
偽盃点が点状
地衣成分としてホモセキカ酸またはジバリカト酸を含む
本種より地衣体の主軸の幅が広い
本種と異なり地衣体の末端枝に結節状かつ裂芽状の小枝を有するという特徴を欠く
本種と異なりホルドファストが共通という特徴を欠く
Ramalina peruviana(コフキカラタチゴケ)
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
ホルドファストが共通である
本種と異なり地衣体の遠位の枝が微細に分かれるのではなく先細りになる
本種と異なり地衣体の枝の末端が結節状裂芽状の小枝になるという特徴を欠く
本種と異なり偽盃点が点状ではなく短い線状

(台湾新産種)

Ramalina litoralis Asahina
イソカラタチゴケ
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【よく似た種との区別】
Ramalina peruviana(コフキカラタチゴケ)
台湾に分布する
形態的に類似している(この種が矮性の時に混同されるおそれがある)
地衣体が中実である
本種と異なり粉芽を欠くのではなく有する
本種と異なり地衣成分としてホモセキカ酸を欠くのではなく有する
Ramalina inclinata
台湾に分布する
岩上生地衣である
地衣体が中実
地衣体の枝が類似している
粉芽を欠く
偽盃点が不明瞭である
偽盃点が楕円形
本種と異なり地衣体の枝が不規則に太まるのではなく類円筒形
本種と異なり粉芽を有するのではなく欠く
本種と異なり裂芽をの有するではなく欠く
本種と異なり”chondroid tissue”が明らかに亀裂状ではなく平滑
本種と異なり”chondroid tissue”が髄層菌糸にまで拡散する
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸およびノルスチクチン酸を含む

(その他掲載種)

Ramalina nervulosa (Müll. Arg.) Abbayes
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【よく似た種との区別】
Ramalina peruviana(コフキカラタチゴケ)
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽塊を有する
地衣体が中実である
本種より地衣体の枝の幅が狭い
本種と異なり地衣体の枝が不規則に太まる
本種と異なり地衣体が長期間保管後に黄褐色ではなく帯赤褐色に変色する
本種と異なり粉芽が穀粉状ではなく小粒状
本種と異なり”fenestrations”を時に有するという特徴を欠く
本種と異なりホルドファストが共通である
本種と異なり子嚢胞子が短紡錘形である
Ramalina shinanoana
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
ホルドファストの幅が狭い
本種と異なり沿岸ではなく山地に分布する
本種と異なり粉芽が穀粉状ではなく小粒状
本種と異なり偽盃点が短い線状ではなく楕円形

(台湾新産種)

Ramalina pertusa Kashiw.
ツヅレカラタチゴケモドキ
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【よく似た種との区別】
Ramalina dilacerata
台湾に分布する
地衣体が中空
本種と異なり地衣体の窄孔が普通ではなく稀である
本種より地衣体の窄孔のサイズが小さい
本種と異なり髄層菌糸が不連続なクラスターをなす
本種と異なり”chondroid tissue”が埋生する束状
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含むという特徴を欠く
Ramalina pertusa(ツヅレカラタチゴケモドキ)
台湾に分布する
地衣体が中空である
本種と異なり地衣体の窄孔が普通ではなく稀である
本種より地衣体の窄孔のサイズが小さい
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸を含む
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含むという特徴を欠く

(その他掲載種)

Ramalina peruviana Ach.
コフキカラタチゴケ
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【よく似た種との区別】
Ramalina litoralis(イソカラタチゴケ)
台湾に分布する
形態的に類似している(この種が矮性の時に混同されるおそれがある)
地衣体が中実である
本種と異なり粉芽を有するのではなく欠く
本種と異なり地衣成分としてホモセキカ酸を有するのではなく欠く
Ramalina dissecta
本種と異なり偽盃点が点状
本種と異なり子嚢胞子が短紡錘形である
Ramalina hossei
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
ホルドファストが共通である
本種と異なり地衣体の遠位の枝が先細りになるのではなく微細に分かれる
本種と異なり地衣体の枝の末端が結節状裂芽状の小枝になる
本種と異なり偽盃点が短い線状ではなく点状
Ramalina nervulosa
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽塊を有する
地衣体が中実である
本種より地衣体の枝の幅が広い
本種と異なり地衣体の枝が不規則に太まるという特徴を欠く
本種と異なり地衣体が長期間保管後に帯赤褐色ではなく黄褐色に変色する
本種と異なり粉芽が小粒状ではなく穀粉状
本種と異なり”fenestrations”を時に有する
本種と異なりホルドファストが共通であるという特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子が短紡錘形でない

(台湾新産種)

Ramalina pollinaria (Westr.) Ach.
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【よく似た種との区別】
Ramalina subpollinaria
台湾に分布する
地衣体が疎らに分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
本種と異なり粉芽が小粒状ではなく穀粉状
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸およびホモセキカ酸を含む

(その他掲載種)

Ramalina pumila Mont.
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【よく似た種との区別】
Ramalina dilacerata
台湾に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体の枝の形態が類似している
地衣体の窄孔が稀である
地衣体の窄孔が小型である
地衣体が中空である
地衣成分が類似している
本種と異なり低地ではなく山地に分布する
本種と異なり髄層菌糸が連続的であり、地衣体の”chondroid layer”と密着するという特徴を欠く
Ramalina geniculata var. olivacea
形態的に類似している(誤同定されていた)
Ramalina geniculata(ツヅレカラタチゴケ)
形態的に類似している(誤同定されていた)
Ramalina pertusa(ツヅレカラタチゴケモドキ)
台湾に分布する
地衣体が中空である
本種と異なり地衣体の窄孔が稀ではなく普通である
本種より地衣体の窄孔のサイズが大きい
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸を含むという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含む

(台湾新産種)

Ramalina shinanoana Kashiw.
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【よく似た種との区別】
Ramalina nervulosa
台湾に分布する
地衣体が繰り返し分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
ホルドファストの幅が狭い
本種と異なり山地ではなく沿岸に分布する
本種と異なり粉芽が小粒状ではなく穀粉状
本種と異なり偽盃点が楕円形ではなく短い線状

(その他掲載種)

Ramalina sinensis Jatta
ヒロハカラタチゴケ
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【よく似た種との区別】
Ramalina fraxinea
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種と異なり地衣体の枝が”doresiventral”でない
本種と異なり偽盃点が楕円形
本種と異なり子嚢胞子が顕著に屈曲する

(アジア、台湾新産種)

Ramalina subpollinaria Nyl.
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【よく似た種との区別】
Ramalina pollinaria
台湾に分布する
地衣体が疎らに分枝する
粉芽を有する
地衣体が中実である
本種と異なり粉芽が穀粉状ではなく小粒状
本種と異なり地衣成分としてエベルン酸およびオブツサート酸を含む
本種と異なり地衣成分としてセキカ酸およびホモセキカ酸を含むという特徴を欠く