(仮訳)南オーストラリア州、カンガルー島産の新種、Thelidium robustum
McCarthya, PM. & Kantvilasb, G., 2016. Thelidium robustum sp. nov. (lichenized Ascomycota, Verrucariaceae) from Kangaroo Island, South Australia . Journal of the. Available at: https://data.environment.sa.gov.au/Content/Publications/JABG29P037_McCarthy.pdf [Accessed July 2, 2016].
【R3-03070】2016/07/02投稿

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3行まとめ

オーストラリア、カンガルー島の沿岸域において石灰岩に発生した地衣の一種を検討し、Thelidium robustumとして新種記載した。
本種は地衣体がよく発達し、灰色~暗灰緑色の痂状~小区画状から偽鱗片状で、無色の”rhizohyphae”を伴い、子嚢胞子に1隔壁を有することなどで特徴づけられた。
また、Verrucaria papillosaを南オーストラリア州新産種として報告し、オーストラリア産マルミゴケ属地衣の検索表を掲載した。
South Australia, Kangaroo Island, c. 1.5 km SW of Point Ellen

(新種)

Thelidium robustum P.M.McCarthy & Kantvilas
語源…がっしりとした(地衣体の形態から)
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【よく似た種との区別】
Thelidium minutulum
被子器を有する
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なりオーストラリアではなく北半球などに分布する
本種より地衣体が薄い
本種と異なり地衣体が痂状~小区画状から偽鱗片状ではなく明らかに痂状
本種と異なり被子器の下半分が無色
本種と異なり被子器の殻壁が頂部に向かってかなり薄くなる
本種と異なり共生藻が散在するのではなく集まりをなす
Thelidium rehmii
共生藻の細胞が地衣体中に散在する
本種と異なりオーストラリアではなく中欧およびイギリスなどに分布する
本種と異なり石灰岩ではなく砂岩に発生する
本種と異なり果殻が基部に向かって無色になる
本種より子嚢胞子が長い
Thelidium decipiens
インボルクレールムを欠く
本種と異なり地衣体が岩上生ではなく岩内生
本種と異なり地衣体が不明瞭
本種と異なり被子器が地衣体に埋生するか表在性なのではなく岩の孔に埋生する
Thelidium calcareum
本種と異なりオーストラリアではなくニュージーランドに分布する
本種と異なり地衣体が非常に薄い
本種と異なり地衣体が灰色~暗灰緑色ではなく暗オリーブ色~帯黒褐色
本種と異なり地衣体が平らに広がるか摩耗状
本種より子嚢胞子が短い
Placidiopsis sbarbaronis
被子器のサイズが類似している
本種と異なりオーストラリアではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり被子器頂部にインボルクレールムを有する
Placidiopsis cavicola
被子器のサイズが類似している
本種と異なりオーストラリアではなくスペインなどに分布する
本種と異なり果殻が無色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい

(南オーストラリア州新産種)

Verrucaria papillosa Ach.,
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