2018年10月29日 (仮訳)タイにおいてマングローブの一種、Xylocarpus granatumの腐朽に関与するFulvifomes属3種 Hattori, T. et al., 2014. Three species of Fulvifomes (Basidiomycota, Hymenochaetales) associated with rots on mangrove tree Xylocarpus granatum in Thailand. Mycoscience. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354014000023 [Accessed October 29, 2018] 【R3-05624】2018/10/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイにおいてXylocarpus granatumを宿主とするFulvifomes属3新種を記載した。 3種とも多年生無柄の子実体で、F. xylocarpicolaは2菌糸型、D. siamensisは肉が1菌糸型、F. halophilusは肉が類2菌糸型であることなどで特徴づけられた。 また、新組み合わせF. mangrovicusを提唱し、全世界のFulvifomes属菌の検索表を掲載した。 Thailand, Nakhonsithammarat Prov., Hat Khanom-Mu Ko Thale Tai National Park, Headquarter’s nature trail (新種) Fulvifomes xylocarpicola T. Hatt., Sakayaroj & E.B.G. Jones 語源…ホウガンヒルギ属の 【よく似た種との区別】 Fulvifomes merrillii マングローブを宿主とする 顕微鏡的形質が類似している 本種と異なりタイではなくフィリピンなどに分布する 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有する Fulvifomes swieteniae 傘表面に顕著な殻皮を欠く 本種と異なりタイではなくキューバなどに分布する 本種と異なりXylocarpus granatumではなくマホガニーなどを宿主とする 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり肉が触れると粉状 本種と異なり担子胞子が側面視で広楕円形なのではなく側面視で腎臓形~半三角形 Thailand, Krabi Prov., Mueang, Wetland Development Office 6 (新種) Fulvifomes siamensis T. Hatt., Sakayaroj & E.B.G. Jones 語源…シャム産の 【よく似た種との区別】 Fulvifomes robiniae 傘表面に顕著な殻皮を欠く 担子胞子が類球形 本種より担子胞子が長い 本種と異なり肉の菌糸構成が1菌糸型(~類2菌糸型)ではなく2菌糸型 Fulvifomes fastuosus(センダンサルノコシカケ) 分子系統解析で近縁(先行研究) 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有する Fulvifomes nilgheriensis 分子系統解析で近縁(先行研究) 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有する Inonotus cremeicinctus マングローブ林に生息する 担子胞子の形態が類似している 肉の菌糸構成が1菌糸型 本種と異なりXylocarpusではなくAvicennia属植物などを宿主とする 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘縁部に幅広いクリーム白色の領域を有する 本種と異なり肉が鮮やかな帯黄肉桂色 本種と異なり肉が木質ではなく多汁なフェルト状木質 Thailand, Krabi Prov., Wetland Development Office 26 (新種) Fulvifomes halophilus T. Hatt., Sakayaroj & E.B.G. Jones 語源…塩を好む 【よく似た種との区別】 Fulvifomes merrillii マングローブを宿主とする 本種と異なりタイではなくフィリピンなどに分布する 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有する 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が腎臓形 (新組み合わせ) Fulvifomes mangrovicus (Imazeki) T. Hatt. 旧名:Fomes mangrovicus Imazeki オオシマサルノコシカケ 【よく似た種との区別】 Fulvifomes rimosus(オオメシマコブ) 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を欠く 本種と異なり肉質が軟らかいコルク質ではなく硬い木質 本種より肉の菌糸の幅が狭い (その他掲載種) Fulvifomes merrillii (Murrill) Baltazar & Gibertoni 【よく似た種との区別】 Fulvifomes xylocarpicola マングローブを宿主とする 顕微鏡的形質が類似している 本種と異なりフィリピンなどではなくタイに分布する 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を欠く Fulvifomes halophilus マングローブを宿主とする 本種と異なりフィリピンなどではなくタイに分布する 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を欠く 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が腎臓形でない (その他掲載種) Fulvifomes rimosus (Berk.) Fiasson & Niemelä オオメシマコブ 【よく似た種との区別】 Fulvifomes mangrovicus(オオシマサルノコシカケ) 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有する 本種と異なり肉質が硬い木質ではなく軟らかいコルク質 本種より肉の菌糸の幅が広い (その他掲載種) Fulvifomes swieteniae Murrill 【よく似た種との区別】 Fulvifomes xylocarpicola 傘表面に顕著な殻皮を欠く 本種と異なりキューバなどではなくタイに分布する 本種と異なりマホガニーなどではなくXylocarpus granatumを宿主とする 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり肉が触れると粉状という特徴を欠く 本種と異なり担子胞子が側面視で腎臓形~半三角形ではなく側面視で広楕円形