2016年12月4日 （仮訳）カカオ辺材から分離されたエンドファイトの新種Trichoderma martiale、およびその生物学的制御における利用可能性 Hanada, RE. et al., 2008. Trichoderma martiale sp. nov., a new endophyte from sapwood of Theobroma cacao with a potential for biological control. Mycological Research. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0953756208001561 [Accessed December 4, 2016]. 【R3-03535】2016/12/04投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ ブラジルにおいてカカオの辺材からエンドファイトとして分離された菌を検討し、Trichoderma martialeとして新種記載した。 本種はT. virideと形態的に類似し、系統的にも近縁であったが、CMDおよびSNA培地での生長速度やパスチュール形成などで区別された。 本種のPhytophthora palmivoraによる”black pod rot”に対する生物農薬としての利用可能性を検討した。 Brazil, Bahia, Inema （新種） Trichoderma martiale Samuels 語源…好戦的な（寄生菌のPhytophthora palmivoraからカカオの莢を守る働きがあることから） 【よく似た種との区別】 Trichoderma viride 形態的に類似している（初めこの種に同定された） EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁（同じVIRIDEクレードに含まれる） 本種と異なり北米、ヨーロッパ、ニュージーランドなどにおける分布が知られている 本種と異なり培養下で形成されるパスチュールが不明瞭かつ小さく不規則形 本種よりコロニーの生長速度が遅い EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される