2021年8月26日 (仮訳)中国熱帯域産の褐色腐朽多孔菌の2新種 Zhou, M. et al., 2021. Two new brown rot polypores from tropical China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/68299/ [Accessed August 26, 2021] 【R3-08723】2021/8/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国海南省で採集された2種の褐色腐朽菌を検討しFomitopsis bambusaeおよびOligoporus podocarpiとして新種記載した。 前者は枯れたタケに生じ、子実体が背着生~半背着生または傘状で孔口が小型、担子胞子が長楕円形~短円筒形でシスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。 後者はマキ属樹木に生じ、孔口面が白色~淡クリーム色、担子胞子が腎臓形~楕円形であることなどで特徴づけられた。 中国海南省海口市金牛嶺公園 (新種) Fomitopsis bambusae Y.C. Dai, Meng Zhou & Yuan Yuan 語源…タケの 【よく似た種との区別】 Fomitopsis roseoalba 子実体が一年生 子実体が背着生~半背着生または傘状 孔口が円形~角形 シスチジアを欠く ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく新鮮時白色~桃色で乾燥時クリーム色~帯灰色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなく新鮮時白色~クリーム色で乾燥時黄褐色 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形ではなく楕円形~類円筒形 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis subtropica 中国に分布する 子実体が一年生 子実体が背着生~半背着生または傘状 孔口のサイズの範囲が重なる 担子胞子が長楕円形~円筒形 シスチジアを欠く 紡錘状のシスチジオールを有することがある ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく幼時藁黄色で老成すると淡鼠色~フレッシュピンク色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなくクリーム色~藁色または淡い帯桃色 本種と異なり孔口が円形~角形ではなく角形 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より紡錘状のシスチジオールが短い 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis cana 中国に分布する 子実体が一年生 子実体が背着生~半背着生または傘状 孔口のサイズがほぼ同一 担子胞子が長楕円形~円筒形 シスチジアを欠く 紡錘状のシスチジオールを有することがある ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタケではなく被子植物の樹木に生じる 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく淡鼠色~暗灰色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなくクリーム色~藁色でのちに鼠色~暗灰色 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり孔口が円形~角形ではなく角形 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種より紡錘状のシスチジオールが短い 本種より紡錘状のシスチジオールの幅が広い 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis caribensis 子実体が一年生 孔口のサイズがほぼ同一 孔口が円形~角形 担子胞子が長楕円形~円筒形 シスチジアを欠く 紡錘状のシスチジオールを有することがある 菌糸構成が2菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくプエルトリコなどに分布する 本種と異なり子実体が背着生~半背着生または傘状ではなく傘状無柄 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく新鮮時白色~クリーム黄褐色で基部がクリーム黄褐色~カレー黄色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなく新鮮時白色~クリーム色で乾燥時クリーム色~帯桃黄褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より紡錘状のシスチジオールが長い ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis hemitephra 孔口のサイズがほぼ同一 担子胞子のサイズの範囲が重なる シスチジアを欠く ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくニュージーランドなどに分布する 本種と異なり子実体が一年生ではなく多年生 本種と異なり子実体が材質で硬い 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく煙草褐色または帯褐黒色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなく白色または藁色~”isabelline” 本種と異なり孔口が円形~角形ではなく円形または僅かに角形 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形ではなく楕円形~長楕円形 本種より紡錘状のシスチジオールが短い 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis nivosa 孔口のサイズがほぼ同一 孔口が円形~角形 シスチジアを欠く ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり子実体が一年生ではなく一年生~二年生 本種と異なり子実体が背着生~半背着生または傘状ではなく無柄 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなくクリーム色~淡い汚褐色または黄褐色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなくクリーム色~淡い汚褐色または黄褐色 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形ではなく円筒形 本種よりシスチジオールの幅が広い 本種と異なりシスチジオールが紡錘状ではなく広く丸く、次端部が狭窄する 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitopsis ostreiformis アジアに分布する タケに生じる 形態的に類似している(混同のおそれがある) 子実体が一年生 孔口が円形~角形 担子胞子のサイズが類似している シスチジアを欠く シスチジオールのサイズの範囲が重なる ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくシンガポールなどに分布する 本種と異なり子実体が背着生~半背着生または傘状ではなく無柄または半背着生 本種と異なり傘が新鮮時帯青灰色で乾燥時淡鼠色~帯灰セピア色なのではなく帯灰色 本種と異なり孔口面が新鮮時帯青灰色~淡鼠色で乾燥時鼠色~暗灰色になるのではなく白色または帯灰白色 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が長楕円形~円筒形ではなく円筒形 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく3菌糸型 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国海南省昌江黎族自治県覇王嶺国家森林公園 (新種) Oligoporus podocarpi Y.C. Dai, Chao G. Wang & Yuan Yuan 語源…マキ属の 【よく似た種との区別】 Oligoporus rennyi 子実体が背着生 孔口面が白色~クリーム色 担子胞子が厚壁 担子胞子がデキストリノイド 担子胞子がシアノフィリック シスチジオールを欠く ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が非常に脆く乾燥している 本種と異なり孔口面がのちに淡褐色になる 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が円形~角形ではなく角形 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が長楕円形~ソーセージ形ではなく長楕円形 本種と異なりシスチジアを欠く 本種と異なり厚壁胞子を有する ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Oligoporus sericeomollis 子実体が背着生 孔口面が白色~クリーム色 孔口のサイズの範囲が重なる 孔口が円形~角形 担子胞子が厚壁 担子胞子がデキストリノイド 担子胞子がシアノフィリック シスチジア頂部に結晶を伴う シスチジアが厚壁 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が脆く乾燥している 本種と異なり孔口面が退色して帯黄色または黄褐色になることがある 本種と異なり子実体が非常に苦い 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が長楕円形~ソーセージ形ではなく楕円形~長楕円形 本種と異なりシスチジオールを有する ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Postia simanii 子実体が背着生 孔口面が白色~クリーム色 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子がソーセージ形 本種と異なり担子胞子が薄壁 Cystidiopostia hibernica 子実体が背着生 孔口面が白色~クリーム色 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子がソーセージ形 本種と異なり担子胞子が厚壁ではなく薄壁 ITS+nLSU+nuSSU+mtSSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhodonia rancida 子実体が背着生 孔口面が白色~クリーム色 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子がソーセージ形 本種と異なり担子胞子が厚壁ではなく薄壁