2013年12月22日 (仮訳)トーゴのファザオ・マルファカッサ国立公園産のLactifluus属の2新種 Maba, D. et al., Two New Lactifluus species (Basidiomycota, Russulales) from Fazao Malfakassa National Park (Togo, West Africa). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0932-4 [Accessed December 22, 2013]. 【R3-00176】2013/12/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ITS領域を用いた分子系統解析の結果に基づき、トーゴのファザオ・マルファカッサ国立公園から2種のLactifluus属菌を新種記載した。 Lactifluus fazaoensisはEdules亜属に含まれ、本種は他の本属菌には稀な、盛んに屈曲し枝分かれする縁シスチジアを持つことで特徴づけられた。 Lactifluus sudanicusはLactifluus亜属に含まれ、近縁種とは肉眼的・顕微鏡的形質の組み合わせが一致するものはなかった。 Togo, Central region, Prefecture of Tchaoudjo, Fazao-Malfakassa National Park (新種) Lactifluus fazaoensis Maba, Yorou & Guelly 語源…ファザオ産の 【よく似た種との区別】 Lactifluus edulis 全体的な子実体の形態が類似している 傘が淡い灰橙色を帯びる 傘表面が乾燥している 傘表面が光沢を帯びない 本種より襞の幅が狭い 本種より襞の間隔が狭い 本種と異なり担子胞子に疣状突起を持たない 本種と異なり担子胞子にアミロイドの点を伴う顕著なプラージュを欠く 本種と異なり側シスチジアを持つ 本種と異なり縁シスチジアが屈曲しつつ不規則に枝分かれして指状突起を持つ特徴的な形状にならない 本種と異なり傘表皮が糸状被~平行菌糸被ではなく”trichopalisade” Lactifluus aureifolius 全体的な子実体の形態が類似している 傘が淡い灰橙色を帯びる 傘表面が乾燥している 傘表面が光沢を帯びない 本種より襞の色が明色 本種より襞の幅が狭い 本種より襞の間隔が狭い 本種と異なり側シスチジアを持つ 本種と異なり縁シスチジアが屈曲しつつ不規則に枝分かれして指状突起を持つ特徴的な形状にならない 本種と異なり傘表皮が糸状被~平行菌糸被ではなく”trichopalisade” Lactifluus ruvubuensis 縁シスチジアが屈曲しつつ不規則に枝分かれして指状突起を持つ特徴的な形状になる 本種と異なりRussulopsis亜属に含まれる Lactifluus nodosicystidiosus 本種と同じく子実層に不規則な形状の要素を持つ 本種と異なり襞縁部全体が不規則な形状の要素に覆われるわけではない Togo, Central region, Prefecture of Tchaoudjo, Fazao-Malfakassa National Park (新種) Lactifluus sudanicus Maba, Yorou & Guelly 語源…スーダンの(※トーゴは西アフリカから東アフリカにかけて広がる、いわゆる「歴史的スーダン」の地域に含まれる) 【よく似た種との区別】 Lactifluus longisporus 同じLactifluus亜属に含まれる 傘表皮が”lampropalisade”になる ITS領域に基づく分子系統解析で最も近縁な種の一つ 本種より傘上表皮の構成要素のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus volemoides 同じLactifluus亜属に含まれる 傘表皮が”lampropalisade”になる ITS領域に基づく分子系統解析で最も近縁な種の一つ 本種より傘上表皮の構成要素のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus flammans 同じLactifluus亜属に含まれる 系統的に近縁な種の中でも特に形態が類似している 傘表皮が”lampropalisade”になる ITS領域に基づく分子系統解析で最も近縁な種の一つ 本種と異なり傘が帯黄色~淡橙色ではなく濃い橙色 本種と異なり老成すると傘中央部が色褪せる 本種と異なり傘表面が綿毛状~僅かに粉状にならない 本種と異なり傘表面に同心円状の皺が生じる 本種と異なり2つの襞の間に3つまたは7つの小襞を持つことがない 本種と異なり担子胞子に時に微かにアミロイドの点を伴うプラージュを持つ 本種と異なり側ランプロシスチジアを欠く 本種より傘上表皮の構成要素のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactifluus medusae 同じLactifluus亜属に含まれる 傘表皮の構造が本種に非常に似ている 本種と異なり側ランプロシスチジアが厚壁 本種より傘上表皮の構成要素のサイズが大きい