2020年7月26日 (仮訳)西欧産のMicarea属2新種 van den Boom, PPG., Guzow-Krzemińska, B. & Kukwa, M. 2020. Two new Micarea species (Pilocarpaceae) from Western Europe. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://pfsyst.botany.pl/Two-new-Micarea-species-Pilocarpaceae-from-western-Europe,119982,0,2.html [Accessed July 26, 2020] 【R3-07534】2020/7/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ベルギーおよびオランダからMicarea minutaおよびM. pseudotsugaeの2新種を記載した。 前者は子器が小型で、子実上層に”Sedifolia-grey”の色素を含み、子嚢胞子が小型でほとんどの場合1隔壁、地衣成分を欠くことなどで特徴づけられた。 後者は地衣体が小区画状、小粒状~類鱗片状で”Sedifolia-grey”色素を欠き、偏光下で結晶を認め、”methoxymicareic acid”を含むことなどで特徴づけられた。 The Netherlands, Noord-Brabant Prov., N of Spoordonk, Beverdonkse Dijk (新種) Micarea minuta van den Boom, Guzow-Krzemińska & Kukwa 語源…微小な 【よく似た種との区別】 Micarea nitschkeana ヨーロッパに分布する 形態的に類似している 化学成分が類似している mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチェコ、ポーランドなどに分布する 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数がほとんどの場合1なのではなく3 本種と異なりメソコニディアが知られていない mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea sambuci 形態的に類似している 化学成分が類似している 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数がほとんどの場合1なのではなく3 本種よりメソコニディアのサイズが明瞭に大きい Micarea denigrata オランダに分布する 子嚢胞子の隔壁数がほとんどの場合1 mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりボヘミア、スウェーデン、ポーランド、ドイツ、米国、ウェールズなどにおける分布が知られている 本種より子器のサイズが大きい 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり粉子器の壁が帯オリーブ色 本種と異なり粉子器の壁がK+赤色 本種と異なり粉子に3型を有する 本種と異なり地衣成分を有する(ジロホール酸) mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea herbarum オランダに分布する 形態的に類似している(容易に混同されうる) 子器のサイズが小さい 子器が暗色 本種と異なりポーランドにおける分布が知られている 本種と異なり樹皮生ではなく柔らかい腐朽材や立木の枯幹、草本の枯死した湿った茎、あるいは直接地上に生じる 本種よりメソコニディアが長い傾向がある mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea hylocomii 子器のサイズが同一 本種と異なり樹皮生ではなく葉上生である 本種と異なり地衣体が小粒状でない 本種と異なり子実上層が淡青緑色~暗青緑色 本種と異なり側糸が分枝しないか疎らに分枝する 本種と異なりK陰性である 本種と異なりC陰性である 本種と異なり粉子器が知られていない The Netherlands, Gelderland Prov., Apeldoorn, NW of city, W of Palace Het Loo (新種) Micarea pseudotsugae van den Boom, Guzow-Krzemińska & Kukwa 語源…トガサワラ属の 【よく似た種との区別】 Micarea byssacea ヨーロッパに分布する mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダおよびベルギーではなくノルウェー、ポーランド、エストニア、ドイツ、フィンランドにおける分布が知られている 本種と異なり小型の結晶状小粒を子実層のみではなく子実層及び地衣体に含む 本種と異なり”Sedifolia-grey”色素を有する mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea laeta ヨーロッパに分布する 地衣体が小粒状のことがある mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダおよびベルギーではなくフィンランドなどに分布する 本種と異なり子実層に偏光下で結晶を認めるという特徴を欠く 本種と異なり地衣体が類鱗片状になることがなく、連続的であることが稀 本種と異なり小型の結晶状小粒を子実層のみではなく子実層及び地衣体に含む mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea microareolata ヨーロッパに分布する 子器が固着する mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダおよびベルギーではなくスウェーデンおよびフィンランドなどに分布する 本種と異なり地衣体がゴニオシストからなり、通常融合して小型の小区画をなす 本種と異なり側糸が盛んに分枝する mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Micarea czarnotae ベルギーに分布する 子実層に偏光下で結晶を認める mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランド、フィンランドにおける分布が知られている 本種と異なり”Sedifolia-grey”色素を有する mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される