(仮訳)日本産のうどんこ病菌の2新記録:新種Erysiphe actinidiicolaおよびハマサジに生じたErysiphe属の一種
Meeboon, J., Okamoto, J. & Takamatsu, S. 2021. Two new records of powdery mildews (Erysiphaceae) from Japan: Erysiphe actinidiicola sp. nov. and Erysiphe sp. on Limonium tetragonum. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/62/3/62_MYC531/_article/-char/ja [Accessed June 14, 2024] 【R3-11792】2024/6/14投稿

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3行まとめ

奈良県、新潟県、岩手県でマタタビに発生したうどんこ病菌の一種を検討し、Erysiphe actinidiicolaとして新種記載した。
同じくマタタビ属植物を宿主とするE. actinidiaeについて、北海道産の標本をエピタイプ標本に指定した。
また、大分県でハマサジに生じたErysiphe属の一種を検討し、この種が分生子柄の長さおよびITS、nrLSUの塩基配列に基づきE. limoniiと別種であることを示した。
奈良県宇陀市貝ヶ平山

(新種)

Erysiphe actinidiicola Meeboon & S. Takam.
語源…マタタビ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Erysiphe actinidiae
同じマタタビ属植物を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国、韓国、極東ロシアにおける分布が知られている
本種より閉子嚢殻のサイズが小さい
本種と異なり付属糸が不規則な膝折状~波状で時に不規則~二叉に分岐するという特徴を欠く
本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が4-9ではなく3–5
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
北海道札幌市野幌森林公園

(その他掲載種)

Erysiphe actinidiae (Miyabe ex Jaczewski) U. Braun & S. Takamatsu
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Erysiphe actinidiicola
同じマタタビ属植物を宿主とする
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国、韓国、極東ロシアにおける分布が知られていない
本種より閉子嚢殻のサイズが大きい
本種と異なり付属糸が不規則な膝折状~波状で時に不規則~二叉に分岐する
本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢数が3–5ではなく4-9
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

※この他にハマサジに生じたErysiphe属の一種を報告した。