(仮訳)地中海のハンニチバナ科ヒースランドに産したInocybe属2新種
Fachada, V., Bandini, D. & Beja-Pereira, A. 2023. Two new species of Inocybe from Mediterranean Cistaceae heathlands. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00275514.2023.2284557 [Accessed December 25, 2023] 【R3-11276】2023/12/25投稿

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3行まとめ

ポルトガルのヒースランドからハンニチバナ科植物と関係を持つInocybe iberileporaI. phaeosquamosaの2新種を記載した。
前者はI. flocculosaグループに属し、酸性土壌に生じ、傘に灰色の斑点をあらわし、子実層シスチジアがしばしば(偽)頭状であることなどで特徴づけられた。
後者は傘がかなり暗色で鱗片状、担子胞子が非常に小型、側シスチジアが大型であることなどで特徴づけられた。
Portugal, Sesimbra, Faúlha

(新種)

Inocybe iberilepora Fachada & Bandini
語源…グラナダノウサギの(子実体表面の性状が毛皮に顕著に類似することから)
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【よく似た種との区別】
Inocybe aurantiobrunnea
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり襞が濃黄橙色である
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり子実層シスチジアがほとんどの場合(類)円筒形である
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe phaeoleuca
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくハンガリーなどに分布する
本種と異なり柄表面に鎖生する細胞構造ではなく真の柄シスチジアを有する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe venerabilis
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種と異なり被膜を豊富に有する
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe woglindeana
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種と異なり被膜を豊富に有する
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe variispora
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくスペインなどに分布する
本種と異なり被膜を欠く
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なりシスチジアに柄が良好に発達する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe rufuloides
傘表面が(類)羊毛状である
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオーストラリアなどに分布する
本種より傘表面がずっと粗く鱗片状になることもある
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe deianae
ヨーロッパに分布する
傘表面が(類)羊毛状である
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくフランスなどに分布する
本種より傘表面がずっと粗く鱗片状になることもある
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tarda(コウキトマヤタケ)
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(誤同定のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり傘表面がやや繊維状なのではなくずっと平滑である
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe neorufula
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種と異なり傘が帯赤色
本種より担子胞子がやや短い
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe rufobrunnea
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオランダなどに分布する
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種と異なり傘が帯赤色
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe psammobrunnea
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくフランスなどに分布する
本種と異なり石灰質土壌を選好する
本種と異なり傘が帯赤色
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Portugal, Sesimbra, Faúlha

(新種)

Inocybe phaeosquamosa Fachada & Bandini
語源…褐色の鱗片の(傘表面の性状から)
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【よく似た種との区別】
Inocybe glabripes(コアセタケ)
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり酸性土壌ではなくより肥沃な塩基性土壌に生じる
本種より傘が明色である
本種と異なり傘表面が鱗片状ではなくより平滑である
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より側シスチジアがずっと短い
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe minimispora
ヨーロッパに分布する
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオーストリアなどに分布する
本種と異なり酸性土壌ではなくより肥沃な塩基性土壌に生じる
本種より傘が明色である
本種と異なり傘表面が鱗片状ではなくより平滑である
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種より側シスチジアがずっと短い
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe botaurina
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
傘が暗色
傘表面が小鱗片状
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe furfurea(セイチササクレトマヤタケ)
ヨーロッパに分布する
傘表面が小鱗片状のことがある
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくフランスなどに分布する
本種と異なり酸性土壌ではなく塩基性土壌を選好する
本種と異なり傘が暗色ではなく通常より淡色である
本種より担子胞子の平均サイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe neorufula
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
傘表面が小鱗片状のことがある
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくイタリアなどに分布する
本種と異なり酸性土壌ではなく塩基性土壌に生じる
本種と異なり子実体が赤色を帯びる傾向がある
本種ほど傘が暗色になることがない
本種より傘の鱗片が僅かに顕著である
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe rivierana
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
傘表面が小鱗片状のことがある
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオーストリアなどに分布する
本種と異なり傘が暗色でない
本種より傘の鱗片が僅かに顕著である
本種と異なりシスチジアの壁が波打つ
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tigrina
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
傘表面が小鱗片状のことがある
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり傘が暗色でない
本種より傘の鱗片が僅かに顕著である
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tarda(コウキトマヤタケ)
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくドイツなどに分布する
本種と異なり傘表面が鱗片状ではなくより平滑である
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe tjallingiorum
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオランダなどに分布する
本種と異なり傘表面が鱗片状ではなくより平滑である
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe zethi
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくオランダなどに分布する
本種と異なり傘表面が鱗片状ではなくより平滑である
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe phaeoleuca
ヨーロッパに分布する
子実体が暗色である
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりポルトガルではなくハンガリーなどに分布する
本種と異なり柄表面の頂部付近のみが粉状なのではなく全長にわたって粉状である
ITS+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される