(仮訳)中国南部においてマツ属植物に感染するTomicus属キクイムシと関係を持つLeptographium属2新種
Pan, Y. et al., 2020. Two new species of Leptographium associated with Tomicus spp. infesting Pinus spp. in Southwestern China. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.004349 [Accessed August 21, 2020] 【R3-07613】2020/8/21投稿

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3行まとめ

中国からLeptographium panxianenseおよびL. puerenseの2新種を記載した。
両種はともにマツに感染するTomicus属キクイムシと関係を持ち、20°Cが生育適温で、分生子のサイズおよび形状が互いに異なっていた。
系統的には両種はいずれもL. lundbergii複合種クレードに含まれ、本研究の結果からも、アジアが同複合種の分布の中心である可能性が考えられた。
中国貴州省六盤水市盤州市

(新種)

Leptographium panxianense Y. Pan, J. Lu, Z.F. Yu and H. Ye
語源…盤州産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leptographium conjunctum
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
樹皮下キクイムシと関係を持つ
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子が倒卵状~長楕円形
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりTomicus属ではなくHylurgops属キクイムシと関係を持つ
本種より分生子柄が長い
本種より分生子柄の柄の部分が長い
本種と異なり分生子の柄の部分の隔壁数が2-5ではなく2-7
本種より分生子形成構造が短い
本種より分生子形成構造の二次枝の幅が狭い
本種と異なり分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1ではなく0-2
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子のサイズが小さい
本種よりMEA培地での生長が遅い
本種と異なり10°C未満ではなく5°C未満で生長不能
本種と異なり30°C超ではなく35°C超で生長不能
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tub2tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium wushanense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子柄の柄の部分の隔壁数が2-5
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子が倒卵状~長楕円形
30°C超で生長不能
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が長い
本種より分生子柄の柄の部分が長い
本種より分生子形成構造の一次枝の幅が狭い
本種より分生子形成構造の二次枝の幅が狭い
本種と異なり分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1ではなく0
本種より分生子形成細胞の三次枝のサイズが小さい
本種より分生子形成細胞の四次枝が短い
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり10°C未満ではなく5°C未満で生長不能
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium yunnanense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子柄の柄の部分の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の二次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の三次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の四次枝のサイズの範囲が重なる
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子が倒卵状~長楕円形
10°C未満で生長不能
30°C超で生長不能
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が短い
本種と異なり分生子柄の柄の部分の隔壁数が2-5ではなく0-4
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium puerense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子柄の長さの範囲が重なる
分生子柄の柄の部分の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の二次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の三次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の四次枝のサイズの範囲が重なる
分生子が倒卵状~長楕円形
30°C超で生長不能
生育適温が20°C
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄の柄の部分の隔壁数が2-5ではなく2-6
本種より分生子形成細胞が短い
本種と異なり10°C未満ではなく5°C未満で生長不能
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省普洱市墨江ハニ族自治県

(新種)

Leptographium puerense Y. Pan, P. Chen, Z.F. Yu and H. Ye
語源…普洱産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leptographium conjunctum
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
樹皮下キクイムシと関係を持つ
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子が倒卵状~長楕円形
5°C未満で生長不能
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりTomicus属ではなくHylurgops属キクイムシと関係を持つ
本種より分生子柄の最大長が長い
本種より分生子柄の柄の部分が長い
本種と異なり分生子の柄の部分の隔壁数が2-6ではなく2-7
本種より分生子形成構造が短い
本種より分生子形成構造の二次枝の幅が狭い
本種と異なり分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1ではなく0-2
本種より分生子形成細胞が長い
本種より分生子のサイズが小さい
本種よりMEA培地での生長が遅い
本種と異なり30°C超ではなく35°C超で生長不能
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tub2tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium wushanense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の二次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の四次枝のサイズの範囲が重なる
分生子が倒卵状~長楕円形
5°C未満で生長不能
30°C超で生長不能
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄の最大長が長い
本種より分生子柄の柄の部分が長い
本種と異なり分生子の柄の部分の隔壁数が2-6ではなく2-5
本種と異なり分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1ではなく0
本種より分生子形成構造の三次枝が短い
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium yunnanense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子柄の柄の部分の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の二次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の三次枝の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の四次枝の長さの範囲が重なる
分生子が倒卵状~長楕円形
30°C超で生長不能
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が短い
本種と異なり分生子の柄の部分の隔壁数が2-6ではなく0-4
本種より分生子形成細胞の幅が広い
本種より分生子が長い
本種と異なり5°C未満ではなく10°C未満で生長不能
本種と異なり生育適温が20°Cではなく25°C
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leptographium panxianense
中国に分布する
同じマツ属植物に生息する
同じTomicus属キクイムシと関係を持つ
分生子柄の長さの範囲が重なる
分生子柄の柄の部分の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の長さの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の一次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の二次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の二次枝の隔壁数が0-1
分生子形成構造の三次枝のサイズの範囲が重なる
分生子形成構造の四次枝のサイズの範囲が重なる
分生子が倒卵状~長楕円形
30°C超で生長不能
生育適温が20°C
ITS2+nrLSU、tub2tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄の柄の部分の隔壁数が2-6ではなく2-5
本種より分生子形成細胞が長い
本種と異なり5°C未満ではなく10°C未満で生長不能
tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される